【G大阪】選手としての岐路に立つエース宇佐美に、奮起を促した指揮官からの「金言」

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2015年05月07日

勝利を呼び込んだのは“華麗さ”ではなく“泥臭さ”だった。

敵の厳しいチェックの前に輝きを放つ場面は限られたが、守備面でも泥臭く戦う姿が目立った。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 宇佐美は23回目の誕生日を前に、長谷川監督からある金言を送られていた。
「19歳と23歳は選手としての分岐点になる年。19で選手としてやっていけるかが決まり、23でどのくらいの選手になれるかが決まる。120パーセントでやれ」
 
 19歳でバイエルンに移籍し、23歳を迎えた今季は日本代表入りして飛躍を迎えようとしている宇佐美にとって、心に残る言葉だった。決してベストパフォーマンスと言える内容ではなかったが、そんな指揮官の想いに応え、宇佐美はエースとしての責務をきっちりと果たす。
 
 1点を追う64分、左サイドから中央のパトリックを狙って右足でクロスを入れる。
「触っても触らなくても、入るボールをイメージしました。GKが(出るかでないか)悩むボールを蹴ろうと思った」
 
 トラップの際、やや足下に入りすぎたというボールを、インサイドでこすり上げるようにパトリックへ。そのクロスは狙い通り、城南GKとパトリックの間を滑り、そのままゴールへと吸い込まれた。
 
 前半は最前線で決定的な仕事をできずにいたが、58分にリンスが投入されると左サイドMFへ。6連戦の疲労も抱えたなか、守備の負担も多い中盤でのプレーにも必死に対応。ライン際でのドリブルで相手守備を引きつけ、守備では果敢なスライディングを見せるなど最後まで身体を張った。この日の逆転勝利を呼び込んだのは、いつもの華麗なプレーではなく、指揮官からの「120パーセントでやれ」の言葉を体現するような執念を感じさせる“泥臭さ”だった。
 
 グループ首位通過を果たしたG大阪は、ラウンド16でFCソウルとの対戦が決まった。宇佐美はグループステージの大一番を終えてこう語った。
「チーム全員のプライドが出た。僕らが負けたら、Jリーグ勢が寂しい結果になるところだった。ここからは失うものはなにもない。全員で、上に上に進みたい」
 Jの誇りも胸に、2008年以来のアジア制覇を目指す。
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