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【明神智和】ボクはこうしてプロになった③|転機となった監督からの金言。「ボールを持っている時間はひとり2、3分」

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年04月25日

「お金に見合ったプレーを見せないといけない」

柏レイソル時代の故・ニカノール監督(左)と西野コーチ(右)(C)J.LEAGUE

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 もう一つの大きな出会いは、プロになる(1996年に柏のトップチームに加入)直前のユース時代に指導を受けたコーチの田村(脩)さんです。バルセロナ五輪の代表チームのコーチを務めていた方で、前の年までは柏のトップチームを見ていて、94年から95年までユースチームのコーチを担当していました。

 その田村さんからは、プロとはどういうものかを教わりました。

 プロは、走るとか、戦うとか、そんなのは当たり前の世界で、それプラス、「お金をもらう仕事だから、そのお金に見合ったプレーを見せないといけない」と言われました。それはその後の僕のプロ人生のなかでも一番大事にしていたことで、他にもその時々で言われた言葉は心に残っています。

 プロになってから出会った最初の指導者は、ブラジル人のニカノール監督でした。あまり名声や先入観にとらわれない人で、もちろん試合中は、何回も怒鳴られたり、練習中もよく怒られたりはしていましたが、その都度笑顔でフォローしてくれ、悩んでいた時にそっと、「お前のやれることだけやっておけばいい」と声をかけてくれるような方でした。
 
 その後は西野朗監督の下でプレーしました。選手とたくさんコミュニケーションをとる方ではなかったですけど、すごく選手を見ている監督で、だからこそのプレッシャーや責任感も感じました。試合で使ってもらっている以上やらなきゃいけないという使命感もすごく意識した時期で、やはりこの出会いも大きかったです。

 2000年のシドニー・オリンピック代表や、同年のアジアカップではA代表も経験し、トルシエ監督からも刺激を受けました。今まで出会ったことのないような感情豊な人でしたけど、自分の殻を破るためにもと、前向きに捉えることができました。僕の特長も分かってくれていて、上手くいかない時に「いつものお前のプレーで良い」と言ってくれたり、もちろん的確なプレーのアドバイスもありました。

 監督がどう思っているのか、コーチがどう思っているのか。小さい頃から競争が激しいなかで、コミュニケーションをとってくれたり、ちょっとした一言で、ものすごく心が助かって前向きになれることもすごくあって、人にも恵まれたと思っています。
 
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