パリSGは不参加だったが、ジレンマを抱える立場
またJPモーガンが支援している点も見逃さず、「アンドレアス・アニェッリとフロレンティーノ・ペレスの臆面なき態度にはっぱをかけられ、欧州スポーツを理解できないアメリカ人オーナーたちがこの絶対的亀裂と全面戦争をもたらしている」、と中心人物を名指しで批判した。
さらにデュリュック記者は、「大会放映テレビ局と視聴契約しない」「大会に参加するクラブのユニフォームを買わない」「参加を決めたクラブの指導者を許さない」こともできるとブラックユーモアを展開したうえで、「おそらくこれらクラブ指導者たちは、世界中からウィと言われるのに慣れすぎてしまったのだろう。彼らにノンと言うときがきている」と締めくくった。
社説に限らず、同紙は全5ページをスーパーリーグ問題に割き、「チャンピオンズリーグの全体視聴率が下がっており、彼らによれば魅力不足」「この構想が最後まで行けば、12軍団はスーパーリーグを完全所有し、オーガナイズ権を保持しながら放映権もマーケティングも商業化する意向」「すでにクーデターの様相」とこき下ろした。
さらにデュリュック記者は、「大会放映テレビ局と視聴契約しない」「大会に参加するクラブのユニフォームを買わない」「参加を決めたクラブの指導者を許さない」こともできるとブラックユーモアを展開したうえで、「おそらくこれらクラブ指導者たちは、世界中からウィと言われるのに慣れすぎてしまったのだろう。彼らにノンと言うときがきている」と締めくくった。
社説に限らず、同紙は全5ページをスーパーリーグ問題に割き、「チャンピオンズリーグの全体視聴率が下がっており、彼らによれば魅力不足」「この構想が最後まで行けば、12軍団はスーパーリーグを完全所有し、オーガナイズ権を保持しながら放映権もマーケティングも商業化する意向」「すでにクーデターの様相」とこき下ろした。
またパリ・サンジェルマンが創設者グループに入らなかったことも解析し、UEFAからもエリゼ宮(フランス大統領府)からも賛同が寄せられたことを紹介した。とくにエリゼ宮は、「スポーツ上の功績も連帯の原則も脅かすフットボールのスーパーリーグ計画に参加することを拒否したフランスクラブのポジション」を讃えた。
だがパリSGが「ジレンマ」に陥ることも事実だ。
カタール資本が入って以降のパリSGは、ひたすらCL制覇を悲願として前進してきたため、もしCLに出られなくなれば不達成感につきまとわれる。だが12のメガクラブが不在のCLを戦った場合、魅力が失せて観客動員もスポンサー惹きつけも劣るようになる可能性がある。しかもスーパーリーグがCLを凌ぐ大会になれば、ネイマールやエムバペらを引き留めることもできなくなるだろう。
パリSGとバイエルンは揃って「裏切者」に名を連ねなかったが、今後どうなるのかはまだ不明だ。
いずれにせよ、メガクラブが儲けるだけとわかっているカネ、カネ、カネのスーパーリーグ宣言には、フランスでは今後も批判が続くに違いない。
取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI
だがパリSGが「ジレンマ」に陥ることも事実だ。
カタール資本が入って以降のパリSGは、ひたすらCL制覇を悲願として前進してきたため、もしCLに出られなくなれば不達成感につきまとわれる。だが12のメガクラブが不在のCLを戦った場合、魅力が失せて観客動員もスポンサー惹きつけも劣るようになる可能性がある。しかもスーパーリーグがCLを凌ぐ大会になれば、ネイマールやエムバペらを引き留めることもできなくなるだろう。
パリSGとバイエルンは揃って「裏切者」に名を連ねなかったが、今後どうなるのかはまだ不明だ。
いずれにせよ、メガクラブが儲けるだけとわかっているカネ、カネ、カネのスーパーリーグ宣言には、フランスでは今後も批判が続くに違いない。
取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI