7戦ぶり勝利の柏が巻き返す可能性。キーポイントは3つ

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2021年04月12日

複数挙げたポイントのなかで最も重要なのは…

外国籍選手で最も柏在籍歴が長いクリスティアーノ(9番)もキーマンだろう。新助っ人にも厳しさを求める必要がある。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

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 ふたつ目は新助っ人のフィットだ。

 コロナ禍の影響で合流が遅れていた新戦力のドッジ、アンジェロッティ、ペドロ・ハウル、エメルソン・サントスは無事に入国しており、所定の待機期間に入っている。ネルシーニョ監督によると、「それぞれチームに合流できるタイミングが違うが、今のところの予定としては、17日から20日までの間に適宜合流できると考えています」という。

 なかでもキーマンになりそうなのはペドロ・ハウルか。序盤戦に低迷した原因のひとつには、オルンガに代わるポストプレーヤーの不在が挙がる。192センチのブラジル人FWがフィットして前線で起点を作れれば、カウンターもより機能するはずだ。

 3つ目はメンタリティの改善である。

 G大阪戦の前日ミーティングでは北爪健吾が「めちゃめちゃ怖かった」と感じるほど、「監督から結構強い口調で言われた部分もあった」(大谷)という。「ひとつそこで雰囲気が変わって選手もより危機感を持つようになった」(北爪)ので、G大阪戦だけを見れば結果的には良かったかもしれない。

 ただ、多用すれば効力が落ちると思うので、指揮官は何度も雷を落とせない。つまり、これからは選手間で妥協を許さない厳しい雰囲気作りをする必要がある。それができなければ悪夢を見ることは、2018年に身をもって体感しているはずだ。

 巻き返しの可能性を高めるためのポイントを複数挙げたが、最も重要なのはこの3つ目である。コロナ禍の影響で選手たちの声が耳に届くようになった近年、負け試合ではどこか静かな一方で、例えば昨季5節からの連勝中には高橋祐治や中村航輔が叱咤激励しながら指示しているのが聞こえた。勝てるチームには、やはり“厳しい”コミュニケーションの掛け合いがある。

 選手の実力不足で勝てないなら仕方がないが、日本代表の江坂任がいて、有能な助っ人も多い柏はそんなチームではない。G大阪戦の勝利をきっかけに這い上がれるかどうかは、自分たち次第である。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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