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金田喜稔が斬る!「アルゼンチンとの再戦で奪った先制弾は、日本サッカーの歴史において革新的なゴールだ」

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年03月30日

出し手と受け手の息の合ったシンプルかつ完璧なゴール

瀬古(写真)のロングフィード一発で林の先制弾を演出。大げさかもしれないけど、革新的なゴールだった。代表撮影:日本雑誌協会

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 板倉とのボランチのコンビもバランスが良かった。板倉がしっかり締めて、田中がゲームを作る。2得点の板倉の活躍も見事だった。186センチの長身を武器に、CKからヘッドで2発。相手DFに力強く競り勝ってゴールに突き刺してみせた。

 0-1で負けた第1戦目、失点につながるクロスを許したのは板倉だった。悔しさはあったと思う。その試合ではCBでプレーして、2試合目ではボランチに入ると、90分間、最後まで相手にプレッシャーをかけ続けて、日本の守備を支えていた。イエローカードが出されるんじゃないかという際どいディフェンスもあったけど、あれだけファイトできるんだと、秘めたるポテンシャルを存分に発揮していた。

 田中と板倉。ふたりのパフォーマンスを見て、日本のボランチの層の厚さを改めて実感したね。A代表の韓国戦で、遠藤と守田のコンビも光っていた。今回の3月シリーズでは不参加だった柴崎もいる。そこに田中と板倉も当然のように割って入るはず。アルゼンチンとの再戦を見て一番刺激を受けたのは、A代表の選手たちかもしれない。

 瀬古と町田のCBも良かった。フィジカルに優れる相手FWのガイチにほとんど仕事をさせなかった。そして特筆すべきは、瀬古の1本のロングフィードから、相手の最終ラインの背後を突いた林が奪った先制点だ。

 最終ラインのCBから最前線のCFへ。「狙っていました」と言わんばかりの、出し手と受け手の息の合ったシンプルかつ完璧なゴール。このパターンは過去の日本代表でも、あまりお目にかからないものではないだろうか。

 世界の強いチームは、これができる。それこそ昔のアルゼンチン代表で言えば、後ろからのパス1本にバティストゥータが抜け出して仕留めるとか。
 
 1本のパスで得点できる。それを若い日本のチームはやってのけた。しかも、強豪アルゼンチンを相手に、だ。大げさかもしれないけど、革新的なゴールだった。これをやられた相手は、警戒してラインを下げるよね。そうなると中盤にスペースができたり、間延びすれば、つけ入る隙が生まれる。瀬古と林が演出したゴールは、そういう効果もあるんだ。

 攻撃では3点を奪い、守ってはクリーンシート。強豪のアルゼンチンに会心の勝利だった。相手の選手たちも本大会のメンバー入りをかけて必死だったはず。親善試合とはいえ、真剣勝負だったと思う。そこで日本は勝って見せた。ピッチに立った選手一人ひとりが、懸命にボールを追いかけ、必死に戦い抜いた。この勝ちっぷりを観れば応援したくなるはずだし、コロナ禍で疲弊している日本全体に勇気を与えるゲームだった。

【PHOTO】U-24日本3-0U-24アルゼンチン|林と板倉のゴールで見事にリベンジ!今後の自信へと繋がる勝利に!

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