「中野は底が知れない。強くなれば、強くなるほど、相手にアジャストして適応できる」
ただ、そんな中野であっても、メンタルが整わなかった時期があったという。それが新型コロナウイルスの感染拡大によって、活動ができなかった昨春だ。田中智宗監督は当時の様子をこう振り返る。
「去年、コロナ禍の活動休止期間中にメンタル面が不安定になりました。ゲームもないし、トップチームにも呼ばれていない時期だったので、淡々とU-18で練習をこなすだけになっていたんです。理由は分からないけど、とにかく元気がなかった。プレー中もカバーに戻らないといけないのに入っていないこともあったんです。それで自分が1回かなり怒ったことがありました。次の日に自分が練習へ行くと、中野が『すいませんでした』と謝ってきたんです。自分に怒られた後にもう1回ネジを巻き直し、その直後からトップチームに呼ばれるようになりました」
誰も味わった経験がない異例の状況。中野にとっても簡単ではなく、田中監督も「あまり表情や行動に出さないタイプなんですけど、モヤモヤしていて難しい時期だったのかもしれない」と、彼の気持ちを察している。
しかし、そうした状況をきちんと受け止め、前に進んだからこそ今がある。
「中野は底が知れない。強くなれば、強くなるほど、相手にアジャストして適応できる。そういう意味では彼の限界がどこにあるか分からない。僕らにも見えていないし、彼の潜在能力からすれば限界はない。本当にどこまで伸びるか楽しみ。最初にやられても、2回目に同じパターンがくれば、相手を止められるんです」(田中監督)
どんな相手に対しても動じないメンタリティ。3月26日、29日に行なわれるU-24アルゼンチン代表戦でも、いつもと変わらない中野の姿がピッチにあるはずだ。
取材・文●松尾祐希(フリーライター)
「去年、コロナ禍の活動休止期間中にメンタル面が不安定になりました。ゲームもないし、トップチームにも呼ばれていない時期だったので、淡々とU-18で練習をこなすだけになっていたんです。理由は分からないけど、とにかく元気がなかった。プレー中もカバーに戻らないといけないのに入っていないこともあったんです。それで自分が1回かなり怒ったことがありました。次の日に自分が練習へ行くと、中野が『すいませんでした』と謝ってきたんです。自分に怒られた後にもう1回ネジを巻き直し、その直後からトップチームに呼ばれるようになりました」
誰も味わった経験がない異例の状況。中野にとっても簡単ではなく、田中監督も「あまり表情や行動に出さないタイプなんですけど、モヤモヤしていて難しい時期だったのかもしれない」と、彼の気持ちを察している。
しかし、そうした状況をきちんと受け止め、前に進んだからこそ今がある。
「中野は底が知れない。強くなれば、強くなるほど、相手にアジャストして適応できる。そういう意味では彼の限界がどこにあるか分からない。僕らにも見えていないし、彼の潜在能力からすれば限界はない。本当にどこまで伸びるか楽しみ。最初にやられても、2回目に同じパターンがくれば、相手を止められるんです」(田中監督)
どんな相手に対しても動じないメンタリティ。3月26日、29日に行なわれるU-24アルゼンチン代表戦でも、いつもと変わらない中野の姿がピッチにあるはずだ。
取材・文●松尾祐希(フリーライター)