湘南――前線の3枚は、動き過ぎ。怖さはなかった。

中澤に完璧に封じ込められたB・セザル(9番)。前線の起点になることができず、湘南の攻撃をリードできなかった。写真:田中研治

【警告】横浜=小林(45+1分) 湘南=なし【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】アデミウソン(横浜)
■湘南ベルマーレ■
――先発出場――
GK 1 秋元陽太 5
何度かビッグセーブを見せて失点を防いでいた一方で、齋藤や富澤のシュートは確かに難しかったけど、それでも簡単に入れられ過ぎたか。指先をかすめたアデミウソンの1点目は止めてほしかった。失点も残念だけど、キックの正確性を欠いていたのもマイナス要因に。
DF 3 遠藤 航 5
3バック全体の問題として、中盤との距離感が悪かったから、そこをマリノスに狙われる展開のなか、遠藤も後手を踏んでしまっていた。手倉森ジャパンでも主力を担っている逸材で、A代表入りも期待されているけど、個人的には、他の選手よりも秀でるような彼のストロングポイントを見出すことができないのが正直なところ。バーを叩く惜しいミドルを打っていたし、ポテンシャルの高さは認めるけど、もうひと皮向けてほしいとも思っている。
DF 4 アンドレ・バイア 5
バウンドしたボールの処理を誤って伊藤に突破を許すなど、今日はどこか安定感を欠いていた。自身の不出来が最終ラインをなかなか落ち着かせられなかったことにもつながって、強固な壁を築けなかった。
DF 17 三竿雄斗 5
積極的に前にボールを運ぼうとはしていた。ベルマーレのスタイルを考えるなら、前に行く意識の高さはなくしてほしくないけど、DFなら本職の守備をきっちりとこなしたうえで、組み立てにも参加しないと。その意味では、要求されるタスクを完璧に遂行できず、つなぎも今ひとつだった。
MF 23 高山 薫 6
唯一、可能性を感じさせるプレーを見せてくれた。縦への突破も勢いがあったけど、ただし周囲との連係が不十分で、縦しか選択肢がなかったとも言える。孤軍奮闘していたけど、孤立していたのは残念だった。
MF 2 菊地俊介 5
これは永木にも言えるけど、ミスが少なくなかったから中盤を安定させられず、チームとしてリズムを作れなかった。本来の実力の半分も出し切れていなかったのではないか。それほど、内容に乏しい働きぶりだった。
MF 6 永木亮太 5
チームのリーダー的存在に“らしくない”ボール逸が目立つようでは、流れが悪くなるのは致し方なし。後半は押し込んではいたものの、相手の急所をえぐるような仕掛けを見せることもなく、脅威を与えたとは言えない。周囲へのサポートも遅かった。
MF 10 菊池大介 5
サイドで起点になろうとして奮闘していたけど、マリノスの素早い対応で縦を切られて、思うように突破できず。割り切って、中に入っていく動きで変化をつけても良かったけど、そうしたアクセントももたらすことができていなかった。
FW 19 大槻周平 5
スピードはあるけど、そこを活かせていなかった。それと、自分たちでボールを回している時、基本的にマリノスの最終ラインは下がり、2ボランチとCBの間が空く。その時、ベルマーレのシャドーの選手は、相手の2ボランチの脇や背後を取って、そこでもらってドリブルで仕掛けたりするのが効果的だけど、そうした動きが足りなかった。
FW 9 ブルーノ・セザル 4
中澤に完敗。以上。
FW 8 山田直輝 4.5
極めて存在感が薄かった。あとは、これは前線3枚に共通して言えるけど、動き過ぎ。中盤に降りてくる回数が多かったけど、自分たちから相手のボランチに捕まりに行っているようなもので、怖さを与えることができていなかった。
――交代出場――
FW 18 アリソン 5
ブルーノ・セザルと同じく、中澤に抑えられて前線の起点になれず。ゴールの匂いをまるで感じさせないシュート1本と、不本意な出来だった。
MF 15 キム・ジョンピル 5.5
アンカーや3バックでプレーし、チーム戦術のなかで求められる役割を無難にこなしていたけど、ポジティブな変化をもたらしたわけではない。可もなく不可もなく。インパクトはなかった。
MF 5 古林将太 5.5
左サイドからカットインする動きは良かったし、クロスもまずまず。特長は出せていた。あとは、中の選手とのコンビネーションをいかに高められるか。
監督 曺 貴裁 5
フィジカルの強さを前面に押し出し、縦に速いベルマーレのサッカーは鳴りを潜めて、“普通の”チームになってしまったし、またそれを修正できなかった。後半には次々と交代のカードを切って活性化を狙ったけど、奏功せず。全体的なミスの多さも改善させられなかった。
※MAN OF THE MATCH=岩本氏が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
取材・構成:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
――先発出場――
GK 1 秋元陽太 5
何度かビッグセーブを見せて失点を防いでいた一方で、齋藤や富澤のシュートは確かに難しかったけど、それでも簡単に入れられ過ぎたか。指先をかすめたアデミウソンの1点目は止めてほしかった。失点も残念だけど、キックの正確性を欠いていたのもマイナス要因に。
DF 3 遠藤 航 5
3バック全体の問題として、中盤との距離感が悪かったから、そこをマリノスに狙われる展開のなか、遠藤も後手を踏んでしまっていた。手倉森ジャパンでも主力を担っている逸材で、A代表入りも期待されているけど、個人的には、他の選手よりも秀でるような彼のストロングポイントを見出すことができないのが正直なところ。バーを叩く惜しいミドルを打っていたし、ポテンシャルの高さは認めるけど、もうひと皮向けてほしいとも思っている。
DF 4 アンドレ・バイア 5
バウンドしたボールの処理を誤って伊藤に突破を許すなど、今日はどこか安定感を欠いていた。自身の不出来が最終ラインをなかなか落ち着かせられなかったことにもつながって、強固な壁を築けなかった。
DF 17 三竿雄斗 5
積極的に前にボールを運ぼうとはしていた。ベルマーレのスタイルを考えるなら、前に行く意識の高さはなくしてほしくないけど、DFなら本職の守備をきっちりとこなしたうえで、組み立てにも参加しないと。その意味では、要求されるタスクを完璧に遂行できず、つなぎも今ひとつだった。
MF 23 高山 薫 6
唯一、可能性を感じさせるプレーを見せてくれた。縦への突破も勢いがあったけど、ただし周囲との連係が不十分で、縦しか選択肢がなかったとも言える。孤軍奮闘していたけど、孤立していたのは残念だった。
MF 2 菊地俊介 5
これは永木にも言えるけど、ミスが少なくなかったから中盤を安定させられず、チームとしてリズムを作れなかった。本来の実力の半分も出し切れていなかったのではないか。それほど、内容に乏しい働きぶりだった。
MF 6 永木亮太 5
チームのリーダー的存在に“らしくない”ボール逸が目立つようでは、流れが悪くなるのは致し方なし。後半は押し込んではいたものの、相手の急所をえぐるような仕掛けを見せることもなく、脅威を与えたとは言えない。周囲へのサポートも遅かった。
MF 10 菊池大介 5
サイドで起点になろうとして奮闘していたけど、マリノスの素早い対応で縦を切られて、思うように突破できず。割り切って、中に入っていく動きで変化をつけても良かったけど、そうしたアクセントももたらすことができていなかった。
FW 19 大槻周平 5
スピードはあるけど、そこを活かせていなかった。それと、自分たちでボールを回している時、基本的にマリノスの最終ラインは下がり、2ボランチとCBの間が空く。その時、ベルマーレのシャドーの選手は、相手の2ボランチの脇や背後を取って、そこでもらってドリブルで仕掛けたりするのが効果的だけど、そうした動きが足りなかった。
FW 9 ブルーノ・セザル 4
中澤に完敗。以上。
FW 8 山田直輝 4.5
極めて存在感が薄かった。あとは、これは前線3枚に共通して言えるけど、動き過ぎ。中盤に降りてくる回数が多かったけど、自分たちから相手のボランチに捕まりに行っているようなもので、怖さを与えることができていなかった。
――交代出場――
FW 18 アリソン 5
ブルーノ・セザルと同じく、中澤に抑えられて前線の起点になれず。ゴールの匂いをまるで感じさせないシュート1本と、不本意な出来だった。
MF 15 キム・ジョンピル 5.5
アンカーや3バックでプレーし、チーム戦術のなかで求められる役割を無難にこなしていたけど、ポジティブな変化をもたらしたわけではない。可もなく不可もなく。インパクトはなかった。
MF 5 古林将太 5.5
左サイドからカットインする動きは良かったし、クロスもまずまず。特長は出せていた。あとは、中の選手とのコンビネーションをいかに高められるか。
監督 曺 貴裁 5
フィジカルの強さを前面に押し出し、縦に速いベルマーレのサッカーは鳴りを潜めて、“普通の”チームになってしまったし、またそれを修正できなかった。後半には次々と交代のカードを切って活性化を狙ったけど、奏功せず。全体的なミスの多さも改善させられなかった。
※MAN OF THE MATCH=岩本氏が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
取材・構成:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)