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【岩本輝雄のプロフェッショナル採点】川崎×新潟|舞行龍のたったひとつのミスで流れが大きく変わった

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2015年04月05日

川崎――相手のプレスにたじろいだ憲剛は「5」。

身体のキレや鋭いターンは今ひとつも、ストライカーは点を取ってナンボ。2点を決めた大久保は“文句なし”の「7」。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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【警告】川崎=角田(4分)、杉本(8分)、レナト(43分)/新潟=R・シルバ(78分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】大久保嘉人(川崎)

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 現役時代は平塚や仙台などでプレーし、自慢の左足で日本代表としても活躍した岩本輝雄氏が、元選手ならではの鋭い視点でJリーガーのパフォーマンスや監督の采配をリアルにジャッジ!!
 
 世界のサッカーにも精通し、国内外の戦術を研究する日々を送る“サッカーおたく”岩本氏の眼にはどのように映ったのか――。
 
 第5回は、J1第1ステージ4節の川崎対新潟を採点してもらった。

【J1採点&寸評】1stステージ・4節|全9カードを現地取材記者が評価
【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・4節
 
――◆――◆――
 
■川崎フロンターレ■
――先発出場――
GK 21 西部洋平 6.5
攻め込まれる時間帯でも慌てることなく、CBと上手く連係をとってゴールを守っていた。ハイボールの処理、キャッチング、パンチングも安定していた。失点は相手のシュートを褒めるしかない。
 
DF 18 エウシーニョ 5.5
どうもこの選手はSBという感じではない気がするんだけど……。同サイドの相手にそこまでやられることもなく、守備は無難にこなしていたイメージ。攻撃に関しては、縦を突くより中にスペースを見つけて侵入。いずれにせよ、ビッグチャンスに絡むでもなく、ピンチを招くでもなく、いろんな観点でインパクトに欠けていた。唯一、見応えがあったのは、コルテースとやり合っていたシーンかな。
 
DF 3 角田 誠 6
立ち上がりにイエローカードをもらったのは痛かった。ただ、前半は押し込まれる展開のなかでよく耐えていた。ラファエル・シルバに一発をくらった時の対応は改善の余地があるかもしれないけど、試合を通じて常に冷静さを保っていた。SBがボールを持った時に、もう少し深いポジショニングでパスコースを作っても良かったかも。
 
DF 5 谷口彰悟 6
1失点はしたものの、角田と同様、この日の川崎のCBは安定していたと思う。ビルドアップでも、憲剛と大島が下がってきた時にはタイミング良く縦パスをつけていた。
 
DF 20 車屋紳太郎 5
前半は左サイドから攻め込まれるシーンが多かった。狙われていたのかも。平松が中に入っていく動きを見せて、その後ろから川口が攻め上がってくる新潟の攻撃に手を焼いていた。後半は多少、落ち着いていたけど、守備面の課題が目に付いた。攻撃面でもそこまでの貢献度は示せず。チームが勝利しているなかでも、採点は辛めに。個人的に、左SBには厳しいので(笑)。
 
MF 16 大島僚太 5.5
捌きはグッド。でも、それもわりと中盤の後ろのほうだったし、物足りなさを感じた。憲剛がステイしているシチュエーションであれば、もっと前に出て行ってほしい。相手の2ボランチの迫力を警戒していたのかもしれない。以前も言及したけど、相手陣内に顔を出す回数を増やして、シュートやラストパスを積極的に狙うべきなのでは?
 
MF 14 中村憲剛 5
新潟のプレスにたじろいだのか、下がり気味でのゲームメイクだった。決定的な仕事はほぼ皆無。なによりも、ミスが多かった。スコア的には楽な展開で、あとはバランスを崩さないようにしていたのもかもしれないけど、本来の能力からすれば、低調なパフォーマンスだったと言わざるを得ない。
 
MF 19 森谷賢太郎 5.5
アグレッシブに戦う姿勢を表現するなかで、3点目につながる大久保に出したスルーパスは見事だったけど、それ以外では見せ場なし。とにかく、ボールロストが目立っていた。そこで流れを切ってしまっていたのは残念だった。
 
FW 10 レナト 6.5
相変わらずキープ力は高いものがある。でも、前半に関してはその持ち味が発揮されていたのが中盤の真ん中だったから怖さはなかった。後半は相手のペナルティエリアの近くで仕事をする場面が多くなり、脅威を与えていた。DFをごぼう抜きして決めたゴールは、試合を決定づけるもの。お金を払ってでも見たいプレーだった。
 
FW 9 杉本健勇 6.5
ポストプレーはパーフェクトに近く、味方を楽にさせたし、劣勢のなかで奪った先制ゴールは、バタバタしていたチームに落ち着きをもたらした。リーチを活かしたキープも効果的。できれば、2点目、3点目を貪欲に狙いに行ってほしかった。
 
FW 13 大久保嘉人 7
プレー自体はそこまで評価できない。身体のキレやターンの鋭さは、好調時に比べればまだまだ。でも、2ゴールはさすがのひと言。シュートは上手いし、ストライカーは点を取ってナンボなので、文句なしで「7」をつけたい。
 
――途中出場――
DF 8 小宮山尊信 5.5
求められる役割をソツなくこなして、試合を確実に終わらせる。特に指摘すべきシーンがあったわけでもなく、可もなく不可もなくといった内容で、存在感という意味では、パンチ力に欠けていた。
 
DF 17 武岡優斗 6
途中出場してすぐ、大久保の2点目をアシストするあたり、高いモチベーションが感じられた。守備の軽さは目をつぶるとして、こうしたチャンスを活かすことで良いアピールにつながったのではないか。
 
MF 26 三好康児 5.5
限られた出場時間のなか、セカンドボールに必死に食らいつくなど、躍動感に満ちていた。テクニックもあるし、可能性は示したと思う。川崎のサッカーに合っている選手だと思う。
 
監督
風間八宏 6.5
序盤からペースを握られる展開にも焦れずにゲームを見守り、相手との小競り合いでエキサイトしたレナトを即座に交代させるなどカードの切り方も適切で、盤石の采配だった。
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