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「下を向くなよ!大丈夫だ、絶対に」選手権得点王、安斎颯馬が発した熱い言葉と有言実行のワンプレー

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年03月09日

リードされたチームを熱い言葉で鼓舞。強烈なリーダーシップを示す

チームメイトとの連係も良好だった高校選抜。安斎はリーダーシップの面でもチームを牽引した。写真:安藤隆人

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「ずっとチームメイトだったような関係性を築けている」と福田も全幅の信頼を寄せていた安斎の存在が際立ったのは、関東選抜A戦の失点直後のことだった。スコアレスで迎えた77分に連続攻撃からDF山原怜音にゴールをこじ開けられてしまった。その場でうずくまったり、天を仰ぐ選手がいる中で、安斎はすぐに全員を呼び寄せると、鬼気迫る表情でこう叫んだ。

「下を向くなよ! ここで終わったらこれまで頑張って耐えてきた意味がなくなるぞ。下向かないで1点取りに行こう。大丈夫だ、絶対に!」

 この熱い言葉にチームメイトの目が覚めた。失点に落胆することなく、攻勢に出ると、79分に1トップになった安斎が一本のパスで抜け出すと、DFとGKを引き付けてから、ニアゾーンに走り込んできた同じ青森山田の後輩・宇野禅斗にマイナスの折り返し。これを宇野が冷静に決めてすぐさま同点とした。

 有言実行。言葉で伝えるだけではなく、プレーで示す。青森山田ではキャプテンシーという面ではどうしても藤原優大(浦和レッズ)の影に隠れてしまっていたが、彼のリーダーシップとメンタリティもまた凄まじいものがあると、改めて認識させてくれた2試合でもあった。

「大学生の中に入っても、1年目からやれることをこの大会を通じて見せていきたいですし、ここで結果を残せば将来の夢であるプロにも近づくと思うので、4月に(早稲田大ア式蹴球部に)入部して即戦力として戦えるように証明していきたいです」

 彼の目はすでにその先を捉えている。1か月後には今大会で戦った相手と同じ舞台で、対戦相手として、レギュラー争いのライバルとしてプレーしないといけない。安斎颯馬の大学サッカーはこの大会で幕を開けた。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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