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5年越しの覇権奪回へ――。チームは一気に若返りも、“バチバチ”の練習で伝わる鹿島の「やってやる感」

カテゴリ:Jリーグ

岡島智哉

2021年02月11日

アクシデントが生まれては意味がないとは言え…

鹿島2年目のザーゴ監督は、名門を16年以来のJ1優勝へ導くことができるか。写真:滝川敏之

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 ある日のゲーム形式の練習では、熊谷浩二コーチから「球際はいいけど、アフター(チャージ)は気をつけよう」と繰り返し指示が飛んだ。ボール保持選手へのプレッシャーがひとつのテーマだったその日の練習では、タックルやスライディング、引っ張り合いが各所で見られており、それが前出の「警告」につながった。

 アクシデントが生まれては意味がないとは言え、コーチが「ちょっとそのぐらいにしとこうか」と声をかけるぐらいが、優勝を目指すプロクラブの練習強度としてはちょうどいい。

 7日の大分とのトレーニングマッチ(45分×3、報道陣非公開)は1-1で引き分けたが、3バックのシステムを試した模様だ。鈴木満フットボールダイレクターも「内容は良くなかったけど、いろいろ試していたからね」と及第点。報道陣に公開された11日の甲府戦(35分×4)は3-1で勝利した。内容はパッとしなかったが、戦術的な練習をこなしているわけではない。結果的にスコアで相手を上回ったことによる自信、今ひとつのパフォーマンスからくる反骨心のふたつを得られるいい機会だったのではないだろうか。
 
 ブラジルの名門サントスから加入し、ゲームメーカーとしての期待がかかるディエゴ・ピトゥカ、サイドアタッカーのアルトゥール・カイキは緊急事態宣言が解除になってからの来日となる見通し。新型コロナウイルスの陽性判定により来日が遅れたレオ・シルバは、キャンプ後の17日に合流予定となっている。特に新外国人2人に関しては、公式戦をこなしながらチームへの適応が求められる形になるだろう。難しいミッションかもしれないが、単純にこのキャンプメンバーに今後3人の実力者が加わると思うと、楽しみで仕方がない。

 昨シーズンは戦術の浸透に時間がかかり、開幕4連敗と泥沼のスタートに。0を1にする作業に時間を要した形となったが、ザーゴ体制2年目の今季は、チームとしての戦術的コンセプト、決まり事は変わらない。ザーゴ監督は「去年からのベースがあるので、質を高めていく」と語り、失点数の改善に取り組むことを明言。試合展開に応じたシステム変更の選択肢を準備することを示唆している。

 選手がザーゴの考えを理解していることはもちろん、ザーゴが選手個々の特徴、組み合わせの最適解、連戦が利くタイプか否か……などを把握していることも大きい。選手層、雰囲気、戦術理解度。2016年度以来の優勝を狙えるだけの材料は、揃っている。

取材・文●岡島智哉(報知新聞社)
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