本来なら引き分けが妥当な結果ではなかったか。
4)成熟した試合運びでリードを守り切る
リードしたユベントスは、システムを4-3-1-2から4-4-2に変更して中盤をよりコンパクトにし、スペースを潰して試合を眠らせにかかる。
テベス、マルキージオ、ピルロが故障明けで本調子ではなく、消耗戦を避けたかったこともあり、無理に2点目を狙うよりは無理せず試合をコントロールして、勝利を確実にものにしようという采配である。
ユベントスの意図を見極めたモナコのレオナルド監督は、71分に守備的な右SBのラッジを下げてFWベルバトフを最前線に投入。ファビーニョをボランチから右SBに移して、モウチーニョをボランチに下げ、2列目に右からマルシアル、途中出場のB・シルバ、カラスコという若いアタッカーを並べる前がかりの布陣で反撃に転じようと試みた。
これに対してアッレグリ監督は、74分にMFピルロを下げてCBバルザーリを投入しシステムを3-5-2に変更。中央の守りを厚くしてモナコの攻勢をはね返し、ほとんど隙を見せることなく最後の15分を守り切った。
5)本来なら引き分けが妥当な結果
ボール支配率は60対40、決定機の数でもユベントスが上回ったものの、内容的にはほぼ互角。本来ならば引き分けが最も妥当な結果だったのではないか。
モナコはアーセナル戦と同様、極めてよく組織された守備からの鋭いカウンターで、とりわけ立ち上がりにユベントスを困難に陥れた。ユベントスがアーセナルと違ったのは、一旦ペースを掴んだ後は焦ることなく主導権を握って試合をコントロールする、成熟したゲームマネジメントを見せたこと。
PKでゴールを挙げる幸運はあったものの、失点をするよりは0-0(先制後は1-0)のままでいいという割り切った姿勢を貫き、落ち着いて試合をクローズした。
堅守速攻に徹するモナコは、アーセナルとのラウンド・オブ16がそうだったようにホームよりもむしろアウェーで怖さを見せるチーム。そこでゴールを許さず勝利を手に入れたことで、ユベントスがベスト4進出に向けて大きく前進したと言える。
文:片野道郎
リードしたユベントスは、システムを4-3-1-2から4-4-2に変更して中盤をよりコンパクトにし、スペースを潰して試合を眠らせにかかる。
テベス、マルキージオ、ピルロが故障明けで本調子ではなく、消耗戦を避けたかったこともあり、無理に2点目を狙うよりは無理せず試合をコントロールして、勝利を確実にものにしようという采配である。
ユベントスの意図を見極めたモナコのレオナルド監督は、71分に守備的な右SBのラッジを下げてFWベルバトフを最前線に投入。ファビーニョをボランチから右SBに移して、モウチーニョをボランチに下げ、2列目に右からマルシアル、途中出場のB・シルバ、カラスコという若いアタッカーを並べる前がかりの布陣で反撃に転じようと試みた。
これに対してアッレグリ監督は、74分にMFピルロを下げてCBバルザーリを投入しシステムを3-5-2に変更。中央の守りを厚くしてモナコの攻勢をはね返し、ほとんど隙を見せることなく最後の15分を守り切った。
5)本来なら引き分けが妥当な結果
ボール支配率は60対40、決定機の数でもユベントスが上回ったものの、内容的にはほぼ互角。本来ならば引き分けが最も妥当な結果だったのではないか。
モナコはアーセナル戦と同様、極めてよく組織された守備からの鋭いカウンターで、とりわけ立ち上がりにユベントスを困難に陥れた。ユベントスがアーセナルと違ったのは、一旦ペースを掴んだ後は焦ることなく主導権を握って試合をコントロールする、成熟したゲームマネジメントを見せたこと。
PKでゴールを挙げる幸運はあったものの、失点をするよりは0-0(先制後は1-0)のままでいいという割り切った姿勢を貫き、落ち着いて試合をクローズした。
堅守速攻に徹するモナコは、アーセナルとのラウンド・オブ16がそうだったようにホームよりもむしろアウェーで怖さを見せるチーム。そこでゴールを許さず勝利を手に入れたことで、ユベントスがベスト4進出に向けて大きく前進したと言える。
文:片野道郎