「お袋にはよく引っ叩かれた」から激情家に?「ミランは俺の家」とも【イブラ独占②】

カテゴリ:メガクラブ

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2021年01月22日

「俺のお袋は誰よりも強い」

20年1月に復帰したミランは、どこのクラブよりも居心地が良いという。(C)REUTERS/AFLO

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母親
「俺のお袋、ユルカは強い。誰よりも強いぜ。俺が良いことをすれば褒めてくれたし、俺が間違ったことをすれば(自分では間違った意識はなかったが)、容赦なく引っ叩かれた。今でもなんか過ちを起こしたら、すごい剣幕で怒られるよ。

 彼女は、たった1人で5人の子供を育てた。清掃婦として1日中いろいろな家の掃除をして回り、家に帰って来た時にはクタクタだ。でも、俺たちはみんないつも騒ぎを起こしていた。中でもとくに俺は一番ヤンチャだった。俺は親父のところで暮らしていたが(両親は離婚している)、食事はいつもお袋のところで食べていた。

 お袋はいつもケチャップマカロニを出してくれたよ。貧乏人の食べ物だ。それからパンと牛乳。カネがないのに俺たちの腹を満たすのは、マジで大変だったと思う。『お前は食べ過ぎだ』と、外につまみ出されたこともあったよ。もちろん冗談でな」

「ある日、俺は誰かの家の屋根に上り、落ちたことがあった。痣だらけの顔で家に帰って、そのまま母親にしがみついて泣いた。ところがお袋は、俺の顔に平手打ちを食らわせてきた。『バシッ!!』ってな。

 俺は『なんで?』って半べそをかきながら聞いたさ。そしたらお袋は、『誰が屋根に上れと言ったんだい! すべては自分のせいじゃないか』って怒り狂っていた。そんなこともあったな。本当に強い女性だよ。ずっと働き詰めの人生で、それは生易しいものではなかったと思う。今の俺がこんな風なのも、こうして育ってきたからだと思う」
 
魔法
「俺は多くの魔法を使ってきた。最も大事な魔法は、ピッチで違いを見せたことだ。2メートル近くもある奴が、俺がこれまで見せてきたようなプレーを見せること自体が、多くの者にとっては魔法に思えるみたいだな。

 それも一度じゃない、何度もだ。最高だよな。俺はガキの頃、できるだけ完璧な選手になりたいと思っていた。ドリブルが巧いだけとか、シュートが上手いだけとか、空中戦に強いだけとか、そんなんじゃダメだ。俺はすべての面において最強になりたかった。そして今の俺は最強だ。これこそが魔法だと思う」

『O』
意地っ張り
「俺は集中するタイプだ。何かをすると決めたら、絶対にそこにたどり着くまでやり通す。ピッチにいる時は200%プレーに集中しているし、仲間にもそれを求める。冗談を飛ばすのは、それが終わった後だ」
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