【FC東京】もどかしさと戦った昨季を乗り越え… 石川直宏、最下層からの復活劇

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2015年04月05日

「一つひとつ積み重ねていく。それが僕のやり方」

ナビスコカップと合わせて、今季2ゴール目。33歳のベテランは、今季どれだけ得点数を伸ばせるか。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 最下層からの挑戦。それが今シーズンのスタートだった。
 
 昨季終盤から少しずつ身体のキレを取り戻し、キャンプを迎える頃には本来のコンディションに近づいていた。それを裏付けるように、例年に比べて多くの走り込みを行なったキャンプでも、ナオは一度も離脱することはなかった。
 
「今年はキャンプから休まずにやれたのが良かった。ただ、試合に出るという点ではメンバー外だったりもしたが、みんなにとってモチベーションになるように取り組んでいたし、年齢、立場関係なく監督は見てくれているので」
 
 リーグ開幕を迎える頃には、メンバー入りの当落線上にいた。ちょうど開幕週に日本代表DFの太田が練習中に左太もも裏を痛めて、出場が危ぶまれていた。そこでナオを含めた19人の遠征メンバーで大阪に乗り込んだが、太田の出場にゴーサインが出され、ひとりメンバー外となってスタンドから試合を見ていた。続く、横浜とのホーム開幕戦でも同様だった。
 
 折れてしまいそうな心をなんとかつなぎ止めて、日々の練習に打ち込んだ。練習試合でゴールを決めるなど、調子を保ち、迎えたナビスコカップ予選リーグ1節・新潟戦のピッチにスタートから立った。
 
 そこでもまた、自らの生き様をピッチ上で示した。1点ビハインドの63分。右サイドでボールを受けると、横へとドリブルを開始。相手DFを引き付けながら、グングンとスライドしてゴール前やや左から左足で逆サイドのネットを揺らした。
 
 昨季練習に復帰した時に「まだ腰が回らない」と、もどかしそうにシュートを打っていたナオの姿はもうなかった。
「今日は本能のままにプレーしようと思っていて、それが結果につながったので良かった。でも、まだまだ。すぐに次の試合もあるし、プレーで表現して、一つひとつ積み重ねていく。それが僕のやり方ですから」
 
 決して偶然ではない。復活するべくして復活した青赤のスピードスターは、2ゴールだけで満足するはずがない。
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