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富山一を統率するピッチ上の監督。高度な守備戦術を操りベスト8進出の原動力に【選手権】

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2021年01月03日

「僕のポジショニングが大事になってくるので、そこを意識しています」

 後半、神村学園は大迫をボランチに下げて、ダブルボランチにすることで包囲網を敷かれていた永吉をフォローし、よりボールを動かそうと打開策を練ってきた。それに対しても3ボランチの両サイドを押し上げて、永吉と大迫のパス交換も遮断する対応で隙を作らない。

 そしてスコアレスが続くなか、均衡を破ったのも福岡だった。後半29分、右CKを得ると、キッカーの富田が助走を開始した瞬間にニアで福岡がキッカーに向かって走り出す。

 富田はファーに蹴ると見せかけて、福岡に向かってグラウンダーのキックを送り込む。福岡は一度ゴールに向かってすらすが、これはDFがブロック。しかし、こぼれ球に素早く反応し、鋭い反転から左足一閃。角度のないところから放たれたシュートはライナーで逆サイドネットに突き刺さり、これが決勝弾となった。

「(試合では)僕のポジショニングが大事になってくるので、そこを意識しています」

 試合後の会見で富山一における自分のプレーの位置付けをこう語ったように、福岡の立ち位置とコーチングによって守備組織は動く。次なる相手は全国トップレベルの堅守速攻を誇る矢板中央だけに、彼がいかに相手のブロックをこじ開け、かつリスクマネジメントを怠らない指揮を執れるかが勝負の行く方を左右するだろう。次の試合もピッチ上の指揮官の“采配”ぶりが注目される。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
 
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