「やっぱりバイタルエリアを攻略するには、いかにして……」
遠藤保仁という選手をボランチあるいは司令塔やゲームメーカーといった視点で見れば、“パサー”としての印象が強いかもしれない。しかし、J1では歴代13位となる103得点を叩き出し、これはMF登録の選手の中では、歴代ナンバーワンの数字だ。正確無比なフリーキックやPKでの得点が多いのも事実だが、ゴールへ向かう意識が強くなければ、これほどの得点を積み重ねることはできないだろう。バイタルエリアを攻略し、ゴールを生み出す秘訣とは何か?
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最終的に目指すのはゴールなので、やはり僕自身、どうやってそこまで行くかという部分を非常に楽しんでいますね。それが直接ゴールへダイレクトに向かうようなプレーであれば手っ取り早いですけど、なかなかそうもいかない。組み立てて、どうやってゴールに向かっていくか、というのはプレー中、常に考えていますね。
攻撃における優先順位は、もちろんゴールへ直結するプレーが第一。そこが無理なら、いかに相手を動かして、自分たちが有利にゲームを進めていけるか、ということを考えます。 Jリーグの他のチームでも、数多くゴールを奪っているチームはそれだけのクオリティもあるし、アイデアもある。攻撃に特化しているチームというのは、やっぱり僕も見ていて楽しいですよ。
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最終的に目指すのはゴールなので、やはり僕自身、どうやってそこまで行くかという部分を非常に楽しんでいますね。それが直接ゴールへダイレクトに向かうようなプレーであれば手っ取り早いですけど、なかなかそうもいかない。組み立てて、どうやってゴールに向かっていくか、というのはプレー中、常に考えていますね。
攻撃における優先順位は、もちろんゴールへ直結するプレーが第一。そこが無理なら、いかに相手を動かして、自分たちが有利にゲームを進めていけるか、ということを考えます。 Jリーグの他のチームでも、数多くゴールを奪っているチームはそれだけのクオリティもあるし、アイデアもある。攻撃に特化しているチームというのは、やっぱり僕も見ていて楽しいですよ。
バイタルエリアで巧いと思う選手ですか? まあ、選手にフォーカスすれば、どうしてもゴールをたくさん取っている選手がどうしても目立ってしまいますが、全員がいないとゴールは生まれないので、やはり誰か個人のプレーというよりは、そのチームの、そのスタイルを見て楽しんでいるという感じです。
やっぱりバイタルエリアを攻略するには、いかにしていい状態でそこへ持って行くかが重要なんです。チームによって、その方法は全く違いますけど、サッカーは団体競技なので、みんなが同じ方向性を持って連係連動してプレーするのは大事ですし、守備面でも同じことは言えると思います。守備の場合、ボールはひとつですけど、なかなか一人で奪い切るのは難しいので、いかにして味方の選手と協力し合いながら、自分たちにとっての危険なエリアにボールを運ばせないようにできるかが大事。連動して自分たちが一番ボールを取りやすい状況を作るということを意識していますね。
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「いかにしていい状態でそこへ持って行けるか」。バイタルエリア攻略のポイントをそう語った遠藤。「いい状態で」バイタルエリアへ持ち込んだ先で、日本を代表する司令塔はどんなプレーが必要だと考えるのか。そして、バイタルエリアで輝くための条件とは? インタビュー後編では、さらに遠藤保仁のサッカー観について深く掘り下げていく。
※後編に続く(後編は12月12日に公開予定です)
取材・構成●長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)