前半に起用された橋本拳人選手が悪かったということではない
パナマ代表は、先月のコスタリカ2連戦と同様、4-2-3-1でシステムをとっていました。よって、パナマのトップ下の選手は遠藤選手が柴崎選手と並んで立ったことで、単純に2枚相手にしなければいけなくなりました。そこに数を合わせようとボランチが参戦してくると、久保建英選手や三好康児選手が空く。そこにSBやCBが出てくれば背後が空く。こうした、ドミノ倒しのような崩しの基点がボランチの位置どりで作れたわけです。
では、前半はなぜそうしなかったか、あるいは、そうできなかったか。それは、前半に起用された橋本拳人選手が悪かったということではないと思っています。おそらく橋本選手は後ろにそれだけの人数を割く必要はないと考えていた。相手は1トップでしたから、3バックでフリーになる選手は必ずいて、板倉滉選手や植田直通選手が持ち出していくスペースも十分にありましたから、そこから縦に当てるボールへのサポートを考えていたはずです。
では、前半はなぜそうしなかったか、あるいは、そうできなかったか。それは、前半に起用された橋本拳人選手が悪かったということではないと思っています。おそらく橋本選手は後ろにそれだけの人数を割く必要はないと考えていた。相手は1トップでしたから、3バックでフリーになる選手は必ずいて、板倉滉選手や植田直通選手が持ち出していくスペースも十分にありましたから、そこから縦に当てるボールへのサポートを考えていたはずです。
しかし、両CBは横や背後にパスを探すことが多く、ボールを持ち運んだり、縦パスを入れ込んだりすることができませんでした。そうなると、少し後ろで起点になることの方が有効だったわけですが、そうしたチーム全体の、この日のメンバーの、この日の相手に対する最適解をうまく見つけられずに前半を過ごしてしまったのだと思います。
ここは、冒頭で述べたように、メンバーを組む際の大前提として、最適解を見つけやすい組み合わせにできなかったというエクスキューズがあったとは思います。しかし、この試合で学ばなくてはならないのは、「遠藤選手がいる・いない」という単純なことに左右されることではなく、試合の中でハーフタイムを迎えるより前に、いち早く試合の状況や文脈を理解してプレーや立ち位置を変えていくことだと思います。
ここは、冒頭で述べたように、メンバーを組む際の大前提として、最適解を見つけやすい組み合わせにできなかったというエクスキューズがあったとは思います。しかし、この試合で学ばなくてはならないのは、「遠藤選手がいる・いない」という単純なことに左右されることではなく、試合の中でハーフタイムを迎えるより前に、いち早く試合の状況や文脈を理解してプレーや立ち位置を変えていくことだと思います。