【U-22日本代表】五輪アジア1次予選突破への3箇条――ミャンマー戦に見る収穫と課題

カテゴリ:日本代表

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2015年03月12日

ボールに食らいつきすぎたあまり不用意にスペースを与えてしまった場面も。

ボランチの遠藤は、攻守両面で十分に利いていた。1次予選ではいかに攻守のバランスをとるかが重要な鍵になる。(C) SOCCER DIGEST

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2.「人に強く」の徹底とその“副作用”
 
 攻撃面での成果を口にした遠藤は、中島のゴールをお膳立てしただけでなく、鋭い出足や精力的なプレスバックでボール奪取に成功するなど、攻守両面でフル回転の働きを見せていた。
 
 キャプテンマークを託された手倉森ジャパンの“攻守の要”に、2月に行なわれた敵地でのシンガポール戦からの改善点を問うと、こう返ってきた。
「監督から課題として言われたのが、プレスをかける時、ハマっている状況であれば100パーセントでプレスに行くということ。(ミャンマー戦では)後ろから声を出しながらFWを動かし、プレッシングはメリハリをつけられたと思う」
 
 FWのプレスバックに関しても、「ボランチのケアをけっこうやってくれていた」とチームメイトの奮闘を称えていた。
 
 遠藤自身、「僕のところでもできるだけ多くボールを奪えるように意識していた」と、人に強く行くことを心がけていたようで、格下相手にも油断することなく、高い確率でボールを奪えていた。
 
 チーム全体で相手のボールホルダーに素早く対応し、ピンチを未然に防ぐ。そうした守備戦術は十分に浸透していたのは見てとれた。ただ、複数人がボールに食らいつきすぎたあまり不用意にスペースを与えてしまい、そこから攻め込まれるシーンがあったのも事実だ。
 
 その点について遠藤は「わりと前掛かりになりすぎた部分はあった」と反省しつつも、「(積極的にボールを奪いに)行ったからこそ、そういう課題が出ると思うので、そこは次につなげていきたい」と、ポジティブな見方をしていた。
 
 高い位置で奪えれば、ショートカウンターにつなげることもできる。アグレッシブな守備による“副作用”を最小限に留めるようなバランスをさらに追求し、攻撃へのスムーズな切り替えが可能になれば、より盤石な試合運びを実現できるはずだ。
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