• トップ
  • ニュース一覧
  • 「選手と監督の立場が逆転した」初戦で見えたクーマン・バルサの“明確な変化”とは?【現地発】

「選手と監督の立場が逆転した」初戦で見えたクーマン・バルサの“明確な変化”とは?【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年10月01日

依然として散見された「悪癖」とは?

公式戦初戦を快勝で飾ったクーマン監督。(C) Getty Images

画像を見る

 ともあれ4-0というスコアが示すように、この日のバルサはポジションチェンジを織り交ぜながら、縦に速く、深みを確保する攻撃ができていた。足下よりスペースへのパスが効果的に決まっていたのがその何よりの証で、そしてそれを率先して実践していたのがアンス・ファティだった。

 守備面でもメッシを除いた全選手がプレスとリトリートに奔走し、これもまたスアレスを含めた2人が攻め残っていた昨シーズンと変化した点だ。

 ただラインが間延びしてしまう悪癖は依然として見受けられ、チームの心臓部を担うセルヒオ・ブスケッツとフレンキー・デヨングの両ボランチがボールロストを犯すシーンも少なくなかった。

 もっとも、これもボールキープ力に優れるミラレム・ピャニッチが入れば、改善する希望はある。後半途中にはペドリやフランシスコ・トリンカオといった若手も出場。チーム全体のコンディションも上向いている様子で、各選手がこれまで以上に戦術に忠実にプレーしていた点も含めて随所にクーマン監督の指導の成果が伺えた。

 近年のバルサは、重鎮選手たちが監督の能力を見定めている印象が強かったが、自らアクションを起こせるクーマンの就任により立場は逆転した。今後は、監督が各選手のパフォーマンスを見極めた上で起用法を考えるという正常な形に戻るはずだ。

 この日はアンス・ファティの積極的なプレーが、メッシを感化させた印象すらあった。エースに極度に依存する旧チームのサイクルはリスボンでの歴史的大敗で終わりを告げたのだ。若手の成長と新戦力の加入による新たな化学反応と異なったプレーモデルを引っ提げてクーマン・バルサが幸先の良いスタートを切った。

文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
【関連記事】
「試合の状況を理解していない」久保建英は“クローザー”に不向き? 現地紙が厳しい評価を下した理由
「自分の過ちの責任は負う」メッシ、今夏の退団騒動を再び語る。「すべてはバルセロナのためを思って…」
「バカげている」バルサがまた迷走!“スアレスの後釜”ラウタロへのオファーがしょぼ過ぎて…
「試合前にタケと話し…」“クボを使え批判”も意に介さず!久保建英に15分しか与えなかったエメリ監督の見解は?
故障持ちのウンティティ放出に苦戦するバルサ。チームドクターは2年前に「リスク」を主張していた

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ