【ACL第2節】浦和 0-1 ブリスベン|奇策は実らず、泥沼の公式戦3連敗

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2015年03月04日

まるでVTRを見るように裏のスペースを突かれて――。

先発したズラタンは精彩を欠きハーフタイムで退く。期待の新戦力はいまだ結果を残せていない。 写真:菅原達郎(サッカーダイジェスト写真部)

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 ハーフタイムを挟み、ズラタンと加賀がベンチに退き、石原と梅崎がピッチに立つ。ミシャスタイル本来の3-4-2-1にして反撃に出たのだ。すると昨季のチーム最多得点の興梠が最前線に入ったチームは、見違えるように機能し出す。
 
 46分、宇賀神の左サイドからのクロスを梅崎が落とし、森脇が豪快な一撃を放つ(クロスバーを越える)。さらに48分、興梠がGKと1対1になるもののシュートを弾かれる。一気に二度の決定機を作り、主導権を握ったはず、だった……。
 
 こうして攻勢に出た時の守備こそが、浦和の課題だった。51分、イケイケで最終ラインを含めて全体が前掛かりになったところ、またしてもVTRを見るように裏のスペースを突かれ、フリーで抜け出した相手選手を止めた那須が一発レッドカードで退場処分を受ける。
 
 数的不利な状況に立たされたホームチームは、守備のバランスを整えつつ、突破口を探る。それでもブラジル人FWエンリケ、ドイツ人MFブロイヒら相手助っ人が鋭いカウンターの矢を放つブリスベンの攻撃に追われ、なかなか前線にボールを運べない。
 
 やがて0-1のまま試合終了。結局、浦和らしい形を見せられたのは、後半開始の5分間だけだった。
 
 終盤も、梅崎、興梠、森脇、李らが惜しいチャンスを作った。とはいえ、それはチームが最も機能するのは、昨季からの既存戦力になるというなによりの証。数多くの新加入選手がフィットしていないという現実を、如実に物語っていた。
 
 埼玉スタジアムで開催された浦和のACLホーム戦では、過去最少の観客数を記録。空席の目立つスタンドからのブーイングは怒りを通り越して寂しさに満ちていた。

 そうしたなかで主将の阿部は、スタジアムを一周。スタンドのサポーターに人差し指を掲げ、「今こそひとつになろう」と訴えかけていた。

取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
 
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