まるでVTRを見るように裏のスペースを突かれて――。
ハーフタイムを挟み、ズラタンと加賀がベンチに退き、石原と梅崎がピッチに立つ。ミシャスタイル本来の3-4-2-1にして反撃に出たのだ。すると昨季のチーム最多得点の興梠が最前線に入ったチームは、見違えるように機能し出す。
46分、宇賀神の左サイドからのクロスを梅崎が落とし、森脇が豪快な一撃を放つ(クロスバーを越える)。さらに48分、興梠がGKと1対1になるもののシュートを弾かれる。一気に二度の決定機を作り、主導権を握ったはず、だった……。
こうして攻勢に出た時の守備こそが、浦和の課題だった。51分、イケイケで最終ラインを含めて全体が前掛かりになったところ、またしてもVTRを見るように裏のスペースを突かれ、フリーで抜け出した相手選手を止めた那須が一発レッドカードで退場処分を受ける。
数的不利な状況に立たされたホームチームは、守備のバランスを整えつつ、突破口を探る。それでもブラジル人FWエンリケ、ドイツ人MFブロイヒら相手助っ人が鋭いカウンターの矢を放つブリスベンの攻撃に追われ、なかなか前線にボールを運べない。
やがて0-1のまま試合終了。結局、浦和らしい形を見せられたのは、後半開始の5分間だけだった。
終盤も、梅崎、興梠、森脇、李らが惜しいチャンスを作った。とはいえ、それはチームが最も機能するのは、昨季からの既存戦力になるというなによりの証。数多くの新加入選手がフィットしていないという現実を、如実に物語っていた。
埼玉スタジアムで開催された浦和のACLホーム戦では、過去最少の観客数を記録。空席の目立つスタンドからのブーイングは怒りを通り越して寂しさに満ちていた。
そうしたなかで主将の阿部は、スタジアムを一周。スタンドのサポーターに人差し指を掲げ、「今こそひとつになろう」と訴えかけていた。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
46分、宇賀神の左サイドからのクロスを梅崎が落とし、森脇が豪快な一撃を放つ(クロスバーを越える)。さらに48分、興梠がGKと1対1になるもののシュートを弾かれる。一気に二度の決定機を作り、主導権を握ったはず、だった……。
こうして攻勢に出た時の守備こそが、浦和の課題だった。51分、イケイケで最終ラインを含めて全体が前掛かりになったところ、またしてもVTRを見るように裏のスペースを突かれ、フリーで抜け出した相手選手を止めた那須が一発レッドカードで退場処分を受ける。
数的不利な状況に立たされたホームチームは、守備のバランスを整えつつ、突破口を探る。それでもブラジル人FWエンリケ、ドイツ人MFブロイヒら相手助っ人が鋭いカウンターの矢を放つブリスベンの攻撃に追われ、なかなか前線にボールを運べない。
やがて0-1のまま試合終了。結局、浦和らしい形を見せられたのは、後半開始の5分間だけだった。
終盤も、梅崎、興梠、森脇、李らが惜しいチャンスを作った。とはいえ、それはチームが最も機能するのは、昨季からの既存戦力になるというなによりの証。数多くの新加入選手がフィットしていないという現実を、如実に物語っていた。
埼玉スタジアムで開催された浦和のACLホーム戦では、過去最少の観客数を記録。空席の目立つスタンドからのブーイングは怒りを通り越して寂しさに満ちていた。
そうしたなかで主将の阿部は、スタジアムを一周。スタンドのサポーターに人差し指を掲げ、「今こそひとつになろう」と訴えかけていた。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)