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【J新指揮官の肖像】横浜・エリク・モンバエルツ監督|自信を持たせて決断を促す“ラストピース”

カテゴリ:Jリーグ

藤井雅彦

2015年03月03日

解決方法は「選手に自信を持たせること」。

選手とは密にコミュニケーションを取りながら、勝利への執着心を植え付けようとしている。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 選手からは「監督が勝利への執着心を植え付けようとしているのを感じる」という言葉をたびたび耳にする。例えば、レクリエーション要素の強いリフティング大会だとしても、優勝した3人1組のチームは選手全員の前に立って簡易的な表彰式を行なう。拍手とともに和やかな雰囲気に包まれるが、モンバエルツ監督に遊んでいるつもりは一切ない。これを始動直後から開幕直前まで繰り返し、習慣化しようとしている。
 
 チーム始動日から6週間以上が経過したが、モンバエルツ監督は冷静な視点でチームと日本人選手を見ている。
 
「私は日本のすべてを知っているわけではないが、日本人はイニシアチブをとり、決断するタイミングが少し遅いと感じる。これは日本の社会とサッカーのグラウンドで関連性があるのではないか。例えばゴール前でボールをキープすることに満足している印象を受ける」
 
 これは多くの示唆に富んでおり、同時に指揮官がやるべきことを明確にしている。日本人の決定力不足の原因は、決断力が不足していることと無関係ではない。
 
「選手と監督では決断する内容が違うので、単純に比べることはできない。ただ、私には監督としてやってきた経験がある。だから決断する能力があると思っている。決断が難しいのではなく、決めるための時間的なプレッシャーに打ち克つことが難しいのだ」
 
 思い返せば得点力不足が叫ばれている横浜に対して、解決方法は「選手に自信を持たせること」と繰り返してきた。自信があれば迷うことなく決断できる。裏返せば、自信がないから決断できない。
 
 斬新で真新しい戦術は必要ない。オーソドックスなシステムにバランス良く配置した選手が能力を発揮すれば勝てる。横浜にとって足りなかったラストピースは、ストライカーでもドリブラーでもなく、自信を持たせて決断を促すモンバエルツ監督なのかもしれない。

取材・文:藤井雅彦(ジャーナリスト)
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