日曜日のチーム始動日にメッシは練習場に来るつもりはない
バルベルデの後任であるキケ・セティエンとメッシは、まったく波長が合わなかった。「今のままではチャンピオンズ・リーグのタイトルまで届かない」という自らの発言に対して指揮官が楽観論を唱えると、「僕には分かるんだ。もう何シーズンもプレーしているからね」と反発。しかもその数か月後、メッシが危惧していた以上にバルサは競争力の低下を露呈する形で、バイエルン・ミュンヘン相手に2-8という惨敗を喫してまたしてもビッグイヤーを逃した。
この前例のない大敗に、メッシが激しい怒りを見せたのは言うまでもない。そして、こうした彼の一連のバルサにおける状況の変化を注視していたのがマンチェスター・シティだ。2016年にも当時スペインの税務当局と問題を抱え、移籍に気持ちが傾いていたメッシに接触し、獲得に動いた経緯がある。
最後のところでメッシが翻意して断念せざるを得なかったが、その後もチャンスを伺っていた。実際、シティはかねてからメッシを迎え入れるための財政経営プランを立案している。またジョゼップ・グアルディオラ監督率いるチームでプレーするだけでなく、将来的に世界中に点在するグループ傘下のチームに編入させる案も浮上しており、グループのブランド価値向上の広告塔としての働きも期待されている。
シティ以外にメッシの移籍先候補として有力視されているのが、パリSGとインテルだ。ただ前者は、高額な年俸を支払うには数多くの選手を手放す必要があり、「財政的に実現不可能なオペレーションだ」と諦めムードが支配している。一方、後者にとってメッシの獲得は実現性は低く、現状では夢物語の域を出ていない。
いずれにせよ、メッシの意思は固い。彼に近い関係者もこう語っている。
「クーマンの監督就任やルイス・スアレスの退団騒動が理由ではない。サイクルが終焉したんだ。われわれは新たな環境を必要としているんだ」
たしかに、メッシはことあるごとにカンプ・ノウでキャリアを終えたいと公言してきた。しかし同時に、退団という二文字は彼の心の奥底に潜み続けていた。この7月に代理人で父親のホルヘ・メッシにバルサとの契約延長交渉を凍結するよう命じた時も、バルトメウ会長にそうした考えは伝えられている。
この前例のない大敗に、メッシが激しい怒りを見せたのは言うまでもない。そして、こうした彼の一連のバルサにおける状況の変化を注視していたのがマンチェスター・シティだ。2016年にも当時スペインの税務当局と問題を抱え、移籍に気持ちが傾いていたメッシに接触し、獲得に動いた経緯がある。
最後のところでメッシが翻意して断念せざるを得なかったが、その後もチャンスを伺っていた。実際、シティはかねてからメッシを迎え入れるための財政経営プランを立案している。またジョゼップ・グアルディオラ監督率いるチームでプレーするだけでなく、将来的に世界中に点在するグループ傘下のチームに編入させる案も浮上しており、グループのブランド価値向上の広告塔としての働きも期待されている。
シティ以外にメッシの移籍先候補として有力視されているのが、パリSGとインテルだ。ただ前者は、高額な年俸を支払うには数多くの選手を手放す必要があり、「財政的に実現不可能なオペレーションだ」と諦めムードが支配している。一方、後者にとってメッシの獲得は実現性は低く、現状では夢物語の域を出ていない。
いずれにせよ、メッシの意思は固い。彼に近い関係者もこう語っている。
「クーマンの監督就任やルイス・スアレスの退団騒動が理由ではない。サイクルが終焉したんだ。われわれは新たな環境を必要としているんだ」
たしかに、メッシはことあるごとにカンプ・ノウでキャリアを終えたいと公言してきた。しかし同時に、退団という二文字は彼の心の奥底に潜み続けていた。この7月に代理人で父親のホルヘ・メッシにバルサとの契約延長交渉を凍結するよう命じた時も、バルトメウ会長にそうした考えは伝えられている。
退団を通知する際にブロファックスを使ったやり方について様々な議論を呼んでいるが、彼はそれまでにも繰り返しメッセージを発し続けていた。そう、メッシにとって今回の行動は文字通りの最後通牒だったのだ。
クラブ内は騒然としたがすでに後の祭りだった。『カタルーニャ・ラジオ』によると、すでにかつての恩師でもあるジョゼップ・グアルディオラに電話をかけ移籍の可能性について相談を持ち掛けたという。今後の焦点は、キャッシュを確保しているというシティが計画通りにオペレーションを実行できるかどうかだ。
文●ファン・I・イリゴジェン&ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
クラブ内は騒然としたがすでに後の祭りだった。『カタルーニャ・ラジオ』によると、すでにかつての恩師でもあるジョゼップ・グアルディオラに電話をかけ移籍の可能性について相談を持ち掛けたという。今後の焦点は、キャッシュを確保しているというシティが計画通りにオペレーションを実行できるかどうかだ。
文●ファン・I・イリゴジェン&ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸
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