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韓国を圧倒し、ネイマール擁するブラジルに互角。プラチナ世代とはいかなる道を歩んだのか?【名勝負の後日談】

カテゴリ:連載・コラム

加部 究

2020年06月22日

2度引き分けていたブラジルとU-17W杯で対戦。ネイマールを覚えている選手はいなかった

U-17W杯のブラジル戦では若き日のネイマールも出場。日本戦で1得点をマークした。(C) Getty Images

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 また代表には宇佐美以外にも、柴崎岳(デポルティーボ)前述の杉本、宮市亮(ザンクトパウリ)宮吉拓実(京都サンガF.C.)高木善朗(アルビレックス新潟)堀米勇輝、小島秀仁(以上ジェフ千葉)松原健(横浜F・マリノス)ら、特に攻撃的資質の高いタレントが揃っていた。

 ネイマール(パリSG)、フェリペ・コウチーニョ(バイエルン)、カゼミーロ(レアル・マドリー)らを擁すブラジルとは2度戦ったが、豊田国際(1-1)、コパ・チーバス(2-2)とどちらも引き分け。まだ現在の愛称が定着せず本名でプレーしていたネイマールのプレーぶりを明確に覚えている選手はいなかった。

「最初は相手の勢いに押されて失点をしましたが、落ち着いてからはしっかりと主導権を握ることが出来ていました」

 山橋貴史コーチは、そう記憶している。

 それだけにU-17ワールドカップ初戦の相手がブラジルに決まると、選手たちは大喜びをした。抽選結果を知ったのはスペインへの遠征中だった。

「盛り上がりまくりましたよ。絶対倒そうぜ、って」(岡本拓也=現湘南ベルマーレ)

 一方池内監督は、もう少し冷静に先を見ていた。
「結果を出すなら、対戦経験のあるチームの方がいい。日本の選手たちは、経験値が少ないけれど、順応していく力は高い。だから3度目の対戦では、さらに良い方向へ行くのでは、と考えていました」

 指揮官はベスト4を目標に開催国ナイジェリアへと向かった。

 10月24日、舞台は首都ラゴスにあるテスリム・バロガン・スタジアム。池内は人工芝のピッチも日本に有利に働くと考えていた。
「Jアカデミーの選手たちの大半が、日常的に人工芝でトレーニングをしている。それに天然芝だと身体全体を使ってボールを奪いに行かなければならないけれど、人工芝ならほんの少し方向を変えるだけで抜いて行ける」

 小柄で細身、テクニカルで俊敏な日本の特徴が生きると思った。

 キックオフは午後7時、しかし依然として気温は30度を超えていた。ブラジルはいきなりロングボールを放り込むと、勢い良く襲い掛かって来た。内田とのコンビでセンターバックに定着していた岡本は感じた。
「やっぱり本番のブラジルは目の色が違う」
 
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