母国を相手に堂々たる戦いを繰り広げたドルシエは胸を張った
その後、ジョルカエフの同点ゴールを浴び、PK戦の末に敗れたが、世界王者を土俵際まで追い込んだことは誰の目にも明らかだった。
「オートマティズムを確認することができた。本当に満足している」
自身の母国を相手に堂々たる戦いを繰り広げたトルシエは、胸を張った。
EURO2000を控えたフランスにとって、この試合が調整の一環だったことは間違いない。実際、9か月後には、サンドニでフランスの本気を見せつけられることになる。
「オートマティズムを確認することができた。本当に満足している」
自身の母国を相手に堂々たる戦いを繰り広げたトルシエは、胸を張った。
EURO2000を控えたフランスにとって、この試合が調整の一環だったことは間違いない。実際、9か月後には、サンドニでフランスの本気を見せつけられることになる。
だが、このドロー劇がチームに自信をもたらし、ワールドカップまでトルシエにチームを託すという機運を高めたのも確か。
6月シリーズ最終戦となるキリンカップのボリビア戦に2-0と勝利すると、横浜国際総合競技場のスタンドから「トルシエ・ニッポン」の大合唱が鳴り響くのだった。
文●飯尾篤史(スポーツライター)