「キャプテンの阿部選手が『明日休みをください』と直訴しに行ったら…」
――そんな厳格な監督が来て、チームの雰囲気は?
「厳しい練習の中にも、楽しめる、リラックスしてできるメニューもあったので。その時のホッとした安堵感と言ったらなかったですね(笑)。オシムさんが笑った時には、安心して『あ、この感じでいいのか』みたいな。みんなが趣旨を理解するようになると、厳しくやる時は要求し合いながらやって、逆にリラックスする時はリラックスして、いいメリハリだったと思います」
――だんだんと惹かれていったわけですね。
「厳しいですけれど、全員を平等に見ているし、みんなを成長させてあげたいという愛情が伝わってきましたね。今でもあの方の哲学的な感じが印象的で、今さらながらオシムさんのことを調べています。あのような生き方をしてみたいですし、その想いはこれからも持ち続けたい。僕にとっては恩師以上の存在ですね」
「厳しい練習の中にも、楽しめる、リラックスしてできるメニューもあったので。その時のホッとした安堵感と言ったらなかったですね(笑)。オシムさんが笑った時には、安心して『あ、この感じでいいのか』みたいな。みんなが趣旨を理解するようになると、厳しくやる時は要求し合いながらやって、逆にリラックスする時はリラックスして、いいメリハリだったと思います」
――だんだんと惹かれていったわけですね。
「厳しいですけれど、全員を平等に見ているし、みんなを成長させてあげたいという愛情が伝わってきましたね。今でもあの方の哲学的な感じが印象的で、今さらながらオシムさんのことを調べています。あのような生き方をしてみたいですし、その想いはこれからも持ち続けたい。僕にとっては恩師以上の存在ですね」
――中位で御の字のチームがいきなり優勝争いに加わりました。
「正直、最初は『練習で走っているだけじゃないか』という声もありました。「こんなので勝てるのか」という先輩もいて、僕自身も「本当にこれで良いの?」という感じがなくはなかった。ただ、結果がついてきたので、もう言われたようにやるしかなくなった。次第に『この人について行けば間違いない』『この練習をやっていれば勝てる』みたい意識に変わっていきました。練習でやったことが結果に出るのが楽しくなって、“苦しい中の快感”という感じでした。結果が全てだと思いますね」
――改めて、オシム監督の偉大さはどんな部分だと思いますか?
「ある時、キャプテンの阿部(勇樹)選手が『明日休みをください』と直訴しに行ったら、『それはお前が監督になってからやってくれ。今のボスは私だから、休まない』と言われたそうです。ただ、そこにあるのは『そのかわり結果が出なかったら監督の責任だから、自分がクビになる』という感覚ですよね。そういう考えの人ってなかなかいないじゃないですか。例えば、一般企業で社長や上司が、『結果出なかったら責任取るから、思い切ってやってこい』と言える人はそうそういない気がして。そういう哲学、マインドを真似したいなって思わせる人ですよ。本当に厳しかったですけれど、結果をもたらせてくれる人、それを保証してくれる人でしたね」
「正直、最初は『練習で走っているだけじゃないか』という声もありました。「こんなので勝てるのか」という先輩もいて、僕自身も「本当にこれで良いの?」という感じがなくはなかった。ただ、結果がついてきたので、もう言われたようにやるしかなくなった。次第に『この人について行けば間違いない』『この練習をやっていれば勝てる』みたい意識に変わっていきました。練習でやったことが結果に出るのが楽しくなって、“苦しい中の快感”という感じでした。結果が全てだと思いますね」
――改めて、オシム監督の偉大さはどんな部分だと思いますか?
「ある時、キャプテンの阿部(勇樹)選手が『明日休みをください』と直訴しに行ったら、『それはお前が監督になってからやってくれ。今のボスは私だから、休まない』と言われたそうです。ただ、そこにあるのは『そのかわり結果が出なかったら監督の責任だから、自分がクビになる』という感覚ですよね。そういう考えの人ってなかなかいないじゃないですか。例えば、一般企業で社長や上司が、『結果出なかったら責任取るから、思い切ってやってこい』と言える人はそうそういない気がして。そういう哲学、マインドを真似したいなって思わせる人ですよ。本当に厳しかったですけれど、結果をもたらせてくれる人、それを保証してくれる人でしたね」