• トップ
  • ニュース一覧
  • 「アップ開始2分でいきなり怒られて…」“申し子”羽生直剛氏が語る名将イビチャ・オシムの真髄

「アップ開始2分でいきなり怒られて…」“申し子”羽生直剛氏が語る名将イビチャ・オシムの真髄

カテゴリ:Jリーグ

江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年05月18日

「キャプテンの阿部選手が『明日休みをください』と直訴しに行ったら…」

ジェフをタイトル争いができるチームに変貌させたオシム監督は、その手腕が評価され日本代表の指揮官に招聘された。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

――そんな厳格な監督が来て、チームの雰囲気は?

「厳しい練習の中にも、楽しめる、リラックスしてできるメニューもあったので。その時のホッとした安堵感と言ったらなかったですね(笑)。オシムさんが笑った時には、安心して『あ、この感じでいいのか』みたいな。みんなが趣旨を理解するようになると、厳しくやる時は要求し合いながらやって、逆にリラックスする時はリラックスして、いいメリハリだったと思います」

――だんだんと惹かれていったわけですね。

「厳しいですけれど、全員を平等に見ているし、みんなを成長させてあげたいという愛情が伝わってきましたね。今でもあの方の哲学的な感じが印象的で、今さらながらオシムさんのことを調べています。あのような生き方をしてみたいですし、その想いはこれからも持ち続けたい。僕にとっては恩師以上の存在ですね」
 
――中位で御の字のチームがいきなり優勝争いに加わりました。

「正直、最初は『練習で走っているだけじゃないか』という声もありました。「こんなので勝てるのか」という先輩もいて、僕自身も「本当にこれで良いの?」という感じがなくはなかった。ただ、結果がついてきたので、もう言われたようにやるしかなくなった。次第に『この人について行けば間違いない』『この練習をやっていれば勝てる』みたい意識に変わっていきました。練習でやったことが結果に出るのが楽しくなって、“苦しい中の快感”という感じでした。結果が全てだと思いますね」

――改めて、オシム監督の偉大さはどんな部分だと思いますか?

「ある時、キャプテンの阿部(勇樹)選手が『明日休みをください』と直訴しに行ったら、『それはお前が監督になってからやってくれ。今のボスは私だから、休まない』と言われたそうです。ただ、そこにあるのは『そのかわり結果が出なかったら監督の責任だから、自分がクビになる』という感覚ですよね。そういう考えの人ってなかなかいないじゃないですか。例えば、一般企業で社長や上司が、『結果出なかったら責任取るから、思い切ってやってこい』と言える人はそうそういない気がして。そういう哲学、マインドを真似したいなって思わせる人ですよ。本当に厳しかったですけれど、結果をもたらせてくれる人、それを保証してくれる人でしたね」
 
【関連記事】
「ボールを奪える気がしなかった」FC東京クラブナビゲーターの羽生直剛氏が明かす“現役時代に衝撃を受けた選手”
「この試合でやっと認められた」元日本代表MF羽生直剛氏が回顧する“伝説のダービー”
元日本代表、橋本英郎が選ぶ“日本サッカー10人の天才”!「小野、俊輔、久保の真のスゴさは…」
福田正博が選ぶJ歴代ベスト11「 オシム監督の下で “猛獣”たちがどう輝くか」
「吐きそう」「袖口のピンクがなきゃ完璧」流出したマドリーの来季ユニホーム画像に賛否両論!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ