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森保ジャパン再検証<FW編>カタール行きの鍵を握る“大迫依存症”からの脱却…解決策のキーマンは?

カテゴリ:連載・コラム

元川悦子

2020年05月02日

アジアカップで大迫の重要性が再認識される一方で、オプションの模索も開始されるが…

1トップとして絶対的な存在感を見せている大迫。2次予選では負傷により欠場が続いた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 そして大迫の存在価値がよりクローズアップされることになったのが、2019年アジアカップ(UAE)だ。彼は大会直前に右臀部を負傷。「ここで出たら1~2か月はドイツで試合ができないんだろうな」と感じるほどの重傷だったが、初戦・トルクメニスタン戦に強行出場。自らの2発で逆転勝利へと導き、エースの存在価値を実証した。

 しかし今度は左臀部を痛め、再び長期リハビリを余儀なくされる。森保監督も頭を抱え、A代表経験の乏しい北川航也(ラピッド・ウイーン)や追加招集のロシア組FW武藤嘉紀(ニューカッスル)を代役に指名したが、思うように攻撃は機能しなかった。

「大迫が1秒2秒タメを作ってくれることで、周りがスペースに飛び出していける。彼はアジアでは抜けているプレーヤー」と長友佑都(ガラタサライ)が復帰を熱望すれば、柴崎岳(ラコルーニャ)も「彼のボールキープは日本の武器になりますし、そこから先の展開は正直言って他のFWとはレベルが違います」と同調した。こうした周囲の期待もあって、大迫はムリを押して準決勝・イラン戦で復帰。いきなり2ゴールという結果を残してみせる。そのパフォーマンスは見事としか言いようがなかったが、決勝のカタール戦では不発。日本にタイトルはもたらせなかったが、「自分がチームを引っ張っているんだ」という強い自覚を彼自身がピッチ上で示したのは紛れもない事実だろう。

 これを機に大迫の存在価値はより一層高まった。けれども、両サイドバックやボランチ同様、主軸への依存度が高まれば高まるほど、アクシデントが起きた時が問題になってくる。森保監督も新たなオプションを用意する重要性を痛感し、2019年3月シリーズでは鈴木武蔵(札幌)と鎌田大地(フランクフルト)を1トップでテストし、コロンビア戦(日産)の後半途中には南野を最前線に上げるという奇策にもトライした。さらに6月シリーズでは永井謙佑(FC東京)も抜擢。2022年カタール・ワールドカップ・アジア2次予選の「有事」に備えた。
 
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