岩政の本気は岡山サポーターをも変えていった
その岩政の本気が、覚悟が、岡山を変えていった。
もちろん選手として勝点の獲得に貢献する能力を有していて、チームをまとめる類稀なリーダーシップも持ち合わせていた。ピッチ内外で存在感は絶大だったが、勝点の獲得やリーダーシップの面で岩政以上に多くのことをもたらせる選手は他にもいるだろう。ただ、チームメイトを本気にさせ、ファン、サポーターも巻き込み、みんなの目の色を変えて大きなうねりを起こしていくほどのパーソナリティを持つ選手は他にいないだろう。
しかし、あと一歩のところまで迫りながら、岡山を次のステージに導くことはできなかった。
16年12月4日。J1昇格プレーオフ決勝。冷たい雨の降るキンチョウスタジアムで岡山はC大阪に0-1で敗れてJ1昇格を逃した。この結果を岩政は潔く受け止め、多くの人々に囲まれたミックスゾーンで自身の力不足を口にしている。
「最後の試合で隙ばかりを与え続けてしまった。それが自分のやってきた結果で、2年間にやってきたことの力不足を表わしている。みんなに言い続けることができなかった、徹底させることができなかった、日常を変えることができなかった、そういうことだろうと思う」
もちろん選手として勝点の獲得に貢献する能力を有していて、チームをまとめる類稀なリーダーシップも持ち合わせていた。ピッチ内外で存在感は絶大だったが、勝点の獲得やリーダーシップの面で岩政以上に多くのことをもたらせる選手は他にもいるだろう。ただ、チームメイトを本気にさせ、ファン、サポーターも巻き込み、みんなの目の色を変えて大きなうねりを起こしていくほどのパーソナリティを持つ選手は他にいないだろう。
しかし、あと一歩のところまで迫りながら、岡山を次のステージに導くことはできなかった。
16年12月4日。J1昇格プレーオフ決勝。冷たい雨の降るキンチョウスタジアムで岡山はC大阪に0-1で敗れてJ1昇格を逃した。この結果を岩政は潔く受け止め、多くの人々に囲まれたミックスゾーンで自身の力不足を口にしている。
「最後の試合で隙ばかりを与え続けてしまった。それが自分のやってきた結果で、2年間にやってきたことの力不足を表わしている。みんなに言い続けることができなかった、徹底させることができなかった、日常を変えることができなかった、そういうことだろうと思う」
岩政の力だけでは、2年間では、変わらなかった。
それが結果だったが、16年シーズンが岡山に関わるすべての人々の心に刻まれていることは間違いない。岩政はいつも堂々と、本気で目標に向かっていく姿を見せてくれた。チームメイトも、ファン、サポーターも、その姿に感化されて本気でJ1を目指したからこそ、あの時の悔しさが今も忘れられないでいる。
プレーオフ決勝の翌日。岩政は2年間の歩みを少しだけ冷静になって振り返ってくれた。
「これまでも、これからも、毎年クラブは目標を掲げると思うけど、それを100パーセント達成できるわけじゃないからスポーツというのは難しくて、だから感動もできる。いつかは達成する年がくるだろうけど、できる年とできない年があって、そのどちらの経験もしなければできた年も輝かないからね。ただ、まず第一歩として熱くなる雰囲気まで持っていかなければいけなかった。強くなっていくクラブにはそれが大前提にあるものだから。そういう面で、今年は本気度とか覚悟を一段階くらいは上げることができたのかなと思うね」
本気で挑戦することの大事さ。岩政がそれは身をもって教えてくれた2年間は、岡山に関わるすべての人々が岩政に本気にさせられた熱い2年間だった。
取材・文●寺田弘幸(フリーライター)
【Happy Birthday】5月生まれのJリーガー&海外日本人PHOTO!
【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集!