柏木陽介が選ぶJ歴代ベスト11「浦和と広島から選出。中盤は“玄人好み”に」

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2020年04月28日

慎三と寿人さんがいたら、いくらでもスルーパスが通りそう

浦和ではふたりでゴールを量産する。柏木にとって興梠(左)は「こいつにだけは絶対にパスをやりたい」というストライカーだという。写真:徳原隆元

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 サイドのヒラさん(平川)も一緒にピッチに立ってこそ真の力が分かる。足が速く技術が高く、頭が良い。ここにいてほしいなっていうところに必ず走ってくれているんですよ。この人ほど総合力の高いサイドプレーヤーは他にいない。実際に浦和では、同じポジションに代表クラスの選手がいても、それを押しのけて試合に出続けていた。その実力は伊達ではありません。逆サイドのコマちゃん(駒野)も攻守のバランスは歴代トップクラスでした。両ワイドはこのふたりが間違いなくベストです。

 トップ下は(髙萩)洋次郎。これは仲良し枠(笑)。波長が合うし、彼とのプレーはいつも楽しかったです。でも技術力は確か。このチームの司令塔として期待したいですね。

 FWは(興梠)慎三と(佐藤)寿人さんという動き出しが鋭いふたりです。慎三はなんか常に目で追ってしまうんですよね。信じて動き出してくれるから、こいつにだけは絶対にパスをやりたいって思う。僕にとっても信頼感は抜群です。レッズで長くやっていて、僕のアシストの中で、慎三だったから届いたっていうものがいくつかあるんですよ。そういう完璧なゴールがね。最高の感覚を味わわせてくれるストライカーです。

 もうひとりの寿人さんもパスの引き出し方が凄い。この人の“ここしかないよ”っていうタイミングでの抜け出しによって、僕のパサーとしての才能を引き出してもらいました。オフシーズンには自主トレでグアムに連れて行ってくれて、プライベートでもお世話になっています。

 慎三と寿人さんのふたりがいたら、いくらでもスルーパスが通りそうで、絶対に楽しいと思う。まあ、その分大変かもしれないけど(笑)。そんな想像が膨らみます。

 このチームで実際に戦うとすれば、ハイラインでハイプレッシャーを仕掛けたい。マキとモリは上がり目で、ボランチふたりにバランスを取ってもらう。攻撃はサイドに厚みを持たせながら流動的に戦う感じかな。でも洋次郎は中央で捌けるし、慎三が少し下がり気味のポジションで出し手にもなれる。結構良いメンバーだと思いません? 意外とバランスを考えて構成するタイプなんですよ(笑)

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

※『サッカーダイジェスト』2020年5月14・28合併号より、加筆して転載。
 
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