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静岡学園や昌平、Jユースでも練習中止の事態…休校要請でサッカー界は育成年代にも甚大な影響が!

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2020年03月02日

Jクラブ関係者は「クラブで誰かが感染すると、トップチームも活動できなくなるリスクがある」と危惧

今冬の高校選手権で優勝した静岡学園の練習風景。写真:松尾祐希

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 実際に現場で清水の育成年代を取り仕切る育成事業本部の伊達倫央本部長は今回の経緯をこう話す。

「トップチームは営業収益などがあり、チームの存続や経営に関わってくる。でも、アカデミーは子どもたちなので別。(4月に開幕するリーグ戦などの)試合を戦う目的はあるけど、ここで無理をする意味はない。たまにはスタッフも含めて、休むことも大事。サッカーをやりたいのは山々だけど、28日に県内でコロナウイルスの感染が確認された。本当にいつ感染するか分からない。クラブで誰かが感染すると、トップチームも活動できなくなるリスクがある。それを考えれば、アカデミーは学校などで接触する回数は多い中で休校になったので休むしかない。電車やバスで通っている子もいるので、まずはJリーグが決めた流れに沿って15日までは休むことを決めました」

 現状では、高体連もJユースも活動規模を中止や縮小しているチームがほとんど。15日以降はJFAの指針や各地域の状況を踏まえながら、動く形になることになる。与えられた中で調整を進めながら、選手たちは自主練習でコンディションを整えることになりそうだ。ただ、学校が休校になっている以上、クラブ側から選手に自主練習を求めるのが難しいのも事実。清水ユースの岩下潤監督は言う。

「年末年始などのオフでは取り組むべきことを伝えているけど、今回ばかりはすごく難しい。こちらからは与えられない。外で活動をするということは学校の休校や活動休止の目的からずれてしまうので、そこは個人で身体が鈍らないようにうまくやるしかない。伝え方は本当に難しいですよね」

 現状では先の見通しが立っていない。仮に予定通り4月4日にU-18高円宮杯プレミアリーグなどが開幕した場合はほとんどぶっつけ本番で挑むクラブも出てくるだろう。

 コンディションが整わないままプレーをすれば、怪我人が出る可能性も高い。そのリスクを軽減するのであれば、開幕を遅らせるしかないが、会場や代替日を確保する必要がある。ただ、Jリーグとは異なり、平日にゲームを行なうのは授業などの関係もあり一筋縄ではいかない。とはいえ、優先すべきは言わずもがな、子どもたちの安全やコンディション面だ。

 その前提を踏まえつつ、現場は何ができるのか。選手を預かる大人たちは残された期間で臨機応変な対応で次善策を求めていくことになりそうだ。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)
 
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