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「練習で頭が疲れるんです」王者マリノスへ来季3人が新加入する興國高の育成スタイルとは?

カテゴリ:Jリーグ

安藤隆人

2020年02月26日

「Jユースの練習にも参加しましたが、ここが一番頭を使って疲れた」

2021年の横浜加入が内定した興國高のGK田川(左)、DF平井(中央)、MF樺山(右)。写真:安藤隆人

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 近年、毎年のようにJリーガーを複数人も輩出し続け、ヴィッセル神戸に所属するOBの古橋亨梧はA代表にも選出。さらに今年の選手権に初出場をするなど、大阪の新興勢力としてメキメキと力をつけてきたのが興國高だ。そして、2月11日にさらにインパクトあるニュースが飛び込んできた。

 GK田川知樹、DF平井駿助、MF樺山諒乃介の3人が来季、J1チャンピオンである横浜F・マリノスに加入することが内定したのだった。ひとつの高体連チームからひとつのJリーグクラブに一度に3人もの選手が加わるのは、1995年に市立船橋の選手権初優勝メンバーであるDF茶野隆行、鈴木和裕、FW森崎嘉之がジェフユナイテッド市原に加入して以来、実に25年ぶりとなる。

 なぜ興國から3人もの選手が加わることになったのか。それは興國が横浜に近いサッカーをしており、そこで磨かれた彼らが横浜の求める選手像にマッチしたからだと言える。

「マリノスと興國のサッカーがリンクしているのはGKから繋いでいくというところと、3トップというところ、サイドバックがインサイドをとって、ウイングが幅を取っていくというところはすごく似ていますし、その中でマリノスの方が圧倒的に入るので、その辺は僕らが目指している形のひとつでもあります」

 こう語るのは興國を強豪校に作り上げた内野智章監督。初芝橋本高1年時に吉原宏太、岡山一成らと共に選手権ベスト4に輝き、高知大、愛媛FCを経て、2006年に興國高サッカー部監督に就任すると、ここからチームの本格強化が始まった。

「今でもほぼ変わっていませんが、基本は育成年代なので、選手権やインターハイがゴールにならないように『どういうサッカーをしたいから興國に来たの?』という問いへの答えを明確にしたかったんです。まずチームとしてボールを大事にして、個人が相手を見ながら的確なポジショニングをとってサッカーをする。その中で守備への意識や、遅攻と速攻の使い分けなど、サッカーに必要な要素を盛り込んでいく。そのスタイルを一貫してやってきました」

 その結果、この『興國スタイル』に憧れて門を叩く選手が増えた。横浜への入団が内定した3人もまた然りだった。

「Jユースなどの練習にも参加しましたが、ここ(興國)が一番頭を使うというか、練習だけで頭が疲れるんです。ここなら自分の特徴を伸ばせると思ったんです」(樺山)
「GKからでもしっかりと繋ぐ。GKがフィールドプレーヤーのようにビルドアップに関わることができる。今後のことを考えても一番成長できると思った」(田川)
「今のサッカーは考えるスピードも上げていかないといけないので、そういった技術が身につくと思った」(平井)
 
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