監督を“見切る”タイミングの難しさ【小宮良之の日本サッカー兵法書】

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2020年02月25日

バルサ時代は渋々と4年目も指揮を執ることに

 バルサ時代、グアルディオラは3年目が終わるときに更新を固辞している。しかし、懇願されたことで、渋々と4年目も指揮を執ることにした。しかし案の定、満足する結果、内容は得られなかった。旬が過ぎていたのだ。

 そして今シーズン、グアルディオラはプレミアリーグでマンチェスター・シティを指揮して4年目になる。3連覇がかかったリーグ優勝の可能性は、すでに風前の灯火。19年最後の試合になったウォルバーハンプトン戦では、0-2でリードしながら3-2と逆転負けだった。序盤でGKが退場し、一人少ない試合展開が響いたとはいえ、ペップ時代の翳りを映し出していた(カップ戦は別物だろうが)。

 監督の見切りをつける。それはなかなかに難しい。監督自身が、タイミングを計るのも容易ではないのである。

文●小宮良之

【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
 
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