「僕らは自分たちのプレーを、90分間やり通せるようにならないと」
アラバはあくまでも地に足をつけ、一つひとつの試合を大切にしようとしている。それは、今の自分たちが求めるレベルに到達していないからだだろう。彼には、自らとバイエルンというチームが、より良いプレーができるという自負がある。
だからこそ、勝利だけには満足していない。例えば、1月31日に行なわれたマインツ戦で、バイエルンは前半30分までに3-0と圧倒的なプレーを見せた。にもかかわらず、そこから失速して1失点を喫し、3-1で試合を終え、クリーンシートには及ばなかった。
「30分までは、自分たちがイメージしているプレーをそのままピッチで披露することができた。でも3-0となったときに、そのプレーを続けることをやめてしまった。受け身になってしまったんだ。一度そうなってしまうと、持ち直すことはとても難しい。サッカーの試合は90分間続くのだから、僕らは自分たちのプレーを、90分間やり通せるようにならないといけない」
2月5日に行われたホッフェンハイムとのドイツ杯3回戦でも似たような展開になってしまった。一時は4-1としながらも、最終的なスコアは4-3にまで追い上げを許してしまう。
だからこそ、勝利だけには満足していない。例えば、1月31日に行なわれたマインツ戦で、バイエルンは前半30分までに3-0と圧倒的なプレーを見せた。にもかかわらず、そこから失速して1失点を喫し、3-1で試合を終え、クリーンシートには及ばなかった。
「30分までは、自分たちがイメージしているプレーをそのままピッチで披露することができた。でも3-0となったときに、そのプレーを続けることをやめてしまった。受け身になってしまったんだ。一度そうなってしまうと、持ち直すことはとても難しい。サッカーの試合は90分間続くのだから、僕らは自分たちのプレーを、90分間やり通せるようにならないといけない」
2月5日に行われたホッフェンハイムとのドイツ杯3回戦でも似たような展開になってしまった。一時は4-1としながらも、最終的なスコアは4-3にまで追い上げを許してしまう。
監督のフリックは、「55分ころからプレーのインテンシティーが十分ではなかった。プレスが緩んでしまった。カップ戦では最終的に勝ち残れたかどうかが重要なので、その点に関しては満足している。だが、後半の自分たちのミスについては話し合わなければならない」とコメント。甘さを露呈したチームに対して、気を引き締めるべきだとメッセージを発信していた。
とはいえ、前節2位ライプツィヒとのトップゲームはドローに終わったものの、後半戦5試合で勝点13、負け無しという成績で首位を維持する勢いは確かなもの。今後は8連覇へ向けてギアを上げていくに違いない。そして、今後対戦する相手チームも、王者バイエルンが相手となれば、いつも以上のモチベーションで向かってくるだろう。
だからこそ、アラバの活躍は8連覇を目指すバイエルンの鍵を握っている。
「自分たちのプレーを貫きたいという思いはある。だけど、一番大事なことは、勝点3を勝ち取ることだ。この目的は、チーム全員にとってはっきりしたことでなければならないと思うよ」
絶対王者は次の23節で20日にホームでパーダーボルンと対戦。そののち、24日にはチャンピオンズ・リーグの決勝トーナメント第1レグでチェルシーとのアウェー戦に臨む。
筆者プロフィール/中野吉之伴(なかのきちのすけ)
ドイツサッカー協会公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に「サッカー年代別トレーニングの教科書」「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」。WEBマガジン「中野吉之伴 子どもと育つ」(https://www.targma.jp/kichi-maga/)を運営中。