3-4-2-1から4-4-2への変更も!?
こうした施政方針の表われか、大槻監督は始動日から紅白戦を実施。注目は昨季までの3-4-2-1から4-4-2に変更したこと。現在、沖縄での一次合宿でも継続されていることから今季は4-4-2の採用も視野に入れているようだ。ただ浦和と4バックは相性が悪く、ここ20年間での成功例は17年に2度目のACL優勝を果たした際、堀孝史監督が敷いた4-1-4-1くらいだろう。
しかし今季、クラブが推し進める縦に速いサッカーの中で、それぞれの個の能力を最大限に生かすという点では案外、機能するかもしれない。両サイドバックには宇賀神友弥、山中亮輔、橋岡大樹、荻原拓也、岩武克弥と十分に人材は揃っている。前線は興梠、武藤雄樹、杉本健勇、武富孝介、ファブリシオ、レオナルドと調子と相手を見ながら、編成できる。一方、中盤が6枚から4枚に、センターバックが3枚から2枚と減るためポジション争いは激化。土田SDの言う目先の勝ちにこだわりすぎた戦いや采配は減り、まっとうな競争が生まれそうだ。
捲土重来。新たに挑戦するクラブ、チームを後押しする言葉がある。昨季限りで浦和を退団。今季からJ2京都に加入した森脇良太が去り際に選手たちにこう語った。
「みんなが楽しまなければサポーターだって楽しめない。余計なことは考えず、とにかく楽しもう。みんなの未来は明るい」
今年の浦和に待つのは、終わることのない“いばらの道”か。それとも“明るい未来”か。その答えは大槻監督、選手自身にかかっている。
取材・文●佐藤亮太(レッズプレス!!)
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