ザルツブルクのSDとは旧知の仲だった
注目したのはリバプールだけではなかった。『Mirror』によれば、マンチェスター・ユナイテッドやユベントスなどのメガクラブも獲得を検討していたという。
しかし、マージーサイドの雄が他クラブを出し抜けたのは、リバプールのスポーツダイレクターを務めているマイケル・エドワーズがいたからである。
元々トッテナム・ホットスパーでアナリストを担当していたエドワーズは、11年にリバプールに引き抜かれた。当初は獲得候補選手の分析を担当していたのだが、その仕事ぶりを評価され、順調に昇進を重ねると、16年には移籍関連の責任職であるスポーツディレクターに就任した。
リバプールの親会社であるフェンウェイグループと協働しながら、クラブのチーム編成に関してクロップ監督とも密に連携を図っている敏腕ディレクターは、分析を生業としていたこともあり、選手の選定眼に定評があった。
その証拠に、彼が現職に就任して以降に獲得したサディオ・マネ、モハメド・サラー、フィルジル・ファン・ダイク、アリソンはいずれも高額を要したものの、対価に見合うだけの活躍を披露している。さらに、わずか810万ポンド(約11億3400万円)でハル・シティから引き抜いたアンドリュー・ロバートソンは、今や「世界最高の左SB」との呼び声が挙がるほどだ。
近年のリバプール躍進の立役者のひとりであるエドワーズが、自身のコネクションを駆使して南野獲得に全力を注いだのである。旧知の仲であるザルツブルクのクリストフ・フルードSDに連絡を取ったのも彼だった。
そして、エドワーズは南野の契約の中に725万ポンド(約10億1500万円)の契約解除金が設定されていると知り、いち早く交渉を開始した。結局、これがユナイテッドやミランといった他クラブを出し抜く要因にもなった。彼らがスカウトを派遣した12月には、すでにリバプールとの契約はほぼ完了していたという。
しかし、マージーサイドの雄が他クラブを出し抜けたのは、リバプールのスポーツダイレクターを務めているマイケル・エドワーズがいたからである。
元々トッテナム・ホットスパーでアナリストを担当していたエドワーズは、11年にリバプールに引き抜かれた。当初は獲得候補選手の分析を担当していたのだが、その仕事ぶりを評価され、順調に昇進を重ねると、16年には移籍関連の責任職であるスポーツディレクターに就任した。
リバプールの親会社であるフェンウェイグループと協働しながら、クラブのチーム編成に関してクロップ監督とも密に連携を図っている敏腕ディレクターは、分析を生業としていたこともあり、選手の選定眼に定評があった。
その証拠に、彼が現職に就任して以降に獲得したサディオ・マネ、モハメド・サラー、フィルジル・ファン・ダイク、アリソンはいずれも高額を要したものの、対価に見合うだけの活躍を披露している。さらに、わずか810万ポンド(約11億3400万円)でハル・シティから引き抜いたアンドリュー・ロバートソンは、今や「世界最高の左SB」との呼び声が挙がるほどだ。
近年のリバプール躍進の立役者のひとりであるエドワーズが、自身のコネクションを駆使して南野獲得に全力を注いだのである。旧知の仲であるザルツブルクのクリストフ・フルードSDに連絡を取ったのも彼だった。
そして、エドワーズは南野の契約の中に725万ポンド(約10億1500万円)の契約解除金が設定されていると知り、いち早く交渉を開始した。結局、これがユナイテッドやミランといった他クラブを出し抜く要因にもなった。彼らがスカウトを派遣した12月には、すでにリバプールとの契約はほぼ完了していたという。
満を持して加入した南野は、1月5日に行なわれたFAカップ3回戦のエバートン戦でデビューを飾った。
優先度の低い国内カップ戦だったこともあり、リバプールは控え組中心だったが、南野は70分ほどプレーして、随所に持ち味を発揮した。目に見える結果こそ残せなかったが、プレミアリーグと変わらない強度の相手に問題なくプレーできた点は大きなプラス要素となった。
6日後の国内リーグ第22節トッテナム戦は出場機会がなかった。だが、クロップは、ファン・ダイクのような即戦力を除けば、新戦力の起用に対して慎重なタイプである。特に国外からやってきたニューカマーについては、1、2か月の試用期間を設けたうえで、本格的に起用を始めるのだ。
そのことを鑑みても、しばらく出られない時期が続いたとしても問題はない。「本当に素晴らしい補強だ」とクロップを感激させた日本代表FWが、チームからの万全なバックアップを受け、これからどのような輝きを放つのかを、見守っていきたいところである。
文●内藤秀明(プレミアパブ)
text by Hideaki NAITO