シーズン中の監督交代は17年ぶり…バルサに再び訪れた“クライシス”【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年01月16日

恨み言一つなく去っていったバルベルデ

リーガでは首位に立ちながらも、バルベルデは監督の職を追われることになった。(C)Getty Images

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 大エースのリオネル・メッシも現在32歳。ジェラール・ピケと同等の力量を持ったCBの台頭も待望されて久しい。さらに同じく後釜探しが急務だったスアレスが右膝の負傷で4か月離脱することが発表された。

 その一方で、アンス・ファティというサプライズがあったとはいえ、長くカンテラ上がりの有望タレントが枯渇している。カンテラの機能低下は、トップチーム昇格へのハードルの高さを前にして有力選手が次々と他クラブの引き抜きにあっている現状が如実に示している。

 こうした一連の問題は急場しのぎで対応すべきものではなく、シーズン中にテコ入れを図っても付け焼刃にしかならない。失態続きのフロントと比べると、監督としての威厳を無視するかのような仕打ちを受けたにも関わらず、恨み言一つなく去っていったバルベルデの紳士ぶりだけが際立ってくる。

 17年前、監督交代を敢行した翌月、当時の会長ジョアン・ガスパールは辞任に追い込まれた。今回のクライシスにおいても、現経営陣が無傷のまま幕引きを図ることは困難だろう。

文●サンティアゴ・セグロラ(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。

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