青森山田はゲームプランごと破壊する強みが…
昌平も帝京長岡同様に全体の技術レベルが高いチームで、常に縦にベクトルを向けたサッカーで青森山田を最後まで苦しめた。しかし、明暗を分けたのが立ち上がりの失点だ。「相手は立ち上がりからガツンと来ることは分かっていた」と昌平・藤島崇之監督が語ったように、青森山田は前への強度を前面に出して立ち上がりから襲いかかってくることを把握していたが、結果として10分と19分に失点し、前半だけで3失点したことが最後まで響いた。これは3回戦の富山第一戦にも言えることで、富山第一は7分に失点し、そのまま押し切られた。
相手のゲームプランを軌道に乗せる前にプランごと破壊してしまうのが青森山田の最大の強みと言っていい。だからこそ、帝京長岡はいかに先制点を与えず、その間に出来るだけ早くゲームプランを軌道に乗せることが出来るかがポイントになる。
相手のゲームプランを軌道に乗せる前にプランごと破壊してしまうのが青森山田の最大の強みと言っていい。だからこそ、帝京長岡はいかに先制点を与えず、その間に出来るだけ早くゲームプランを軌道に乗せることが出来るかがポイントになる。
帝京長岡は今大会屈指のGK猪越優惟(3年)、愛媛FC内定のDF吉田晴稀(3年)、運動量とボール奪取力の高いアンカーの川上航立(2年)など、守備力の高い選手がおり、県予選からこれまで8試合連続無失点と安定している。3バックとアンカーの4枚で守っているだけに、いかに競り合いだけでなく、セカンドボールの回収を怠らずにやり切れるか。より一層のハードワークが求められる。
果たして1月13日にファイナリストとして2度目の埼玉スタジアムのピッチに立つことが出来るのはどちらのチームか。何れにせよ冒頭に触れたように準決勝に相応しい、ハイレベルなゲームになるだろう。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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