この日は31分に放った見事な右足ボレーが相手GKにセーブされてしまい、数字として結果を残すことができず。ただ、吉倉にとってはこの悔しさが、次の青森山田戦への着火剤にもなった。
「（選手権は）将来にも関わってくるので自分の大会にしたいと１回戦から思っていたんですけど、１、２回戦は点数に絡めていない。次は青森山田戦でけっこう注目されていると思うので、しっかり得点に絡めていければ良いなと思います。自分も大きい舞台でハットトリックとか、観客を沸かせるプレーをして。プロに目をつけられたら良いなと」
“自分の大会”にすることを考えると、次の青森山田はこれ以上ない相手だ。飄々としながらも闘志を秘める吉倉は、ヒーローの座を虎視眈々と狙っている。
取材・文●竹中玲央奈（フリーライター）
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