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『主役』の2人を活かす昌平の”頭脳”、2年生FW小見洋太のインテリジェンス溢れるプレー【選手権】

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2020年01月02日

起点となるプレーから先制点を呼び込む

キャプテン須藤直輝のゴールで先制した昌平。写真:浦正弘

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 自分の引き出しをいくつも持ち、活かすことで相手に守備の的を絞らせない。24分には中盤でボールを受けたMF小川優介(2年)に対し、ボールを受けに行く動きでDFを食いつかせた瞬間、「後ろから須藤の『洋太!』という声が聞こえていたし、ボールを受ける前に須藤の動きを見ていたので、スペースに動いているのは分かった」と、小川のパスをスルー。右サイドで完全にフリーとなった須藤が、GKと1対1になるが、放ったシュートはGK田川のビッグセーブに阻まれた。

 その後もチャンスを作り出すも決めきれず、0−0で迎えた後半。ハーフタイムを経てようやく落ち着きを取り戻そうとしていた興國に対し、いきなりのカウンターパンチを食らわせた。

 後半1分、強引に中央突破を仕掛け素早いスイングからシュートを放つも、これはCB平井の鮮やかなスライディングブロックに遭うが、さらに後半4分にも起点となって小川の飛び出しを引き出すなど、相手に流れを渡さないプレーを見せた。

 これが呼び水となり、2ゴールが生まれた。後半6分に小見のパスを受けた小川の突進を一度は止められるが、須藤がサポートからの鮮やかな突破を見せ、先制ゴールを蹴り込む。後半11分には相手CBからボールを奪った鎌田が冷静に2点目を沈めた。

 その後も「体力には自信があるので、自分が最後まで運動量を落とさないことが大事だと思った」と、小見が運動量と頭の回転スピードを落とすことなく、足下でのキープと裏抜け、仕掛けを状況に応じて使い分け続けたことで、最後まで興國にとっての脅威となり続けた。

「落ち着いていい判断ができた。ボールがいつ来てもいいような準備をしているし、多彩なプレーを意識しました」

 次なる相手は國學院久我山。またしても難敵が相手だが、その豊富な引き出しとそれを使い分ける頭脳がある限り、相手にとって厄介な存在になることは間違いない。選手権最高成績であるベスト8に到達し、歴史を塗り替えるためにも、小見は自分の役割を賢く全うする。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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