“気配り”は、試合以外でも表われている
「前日の調整で、みんなすごい声をかけていました。自分のところで言うと渓太、モリシ、あとボランチのプレスのかけ方。どういう状況になったら苦しいかとか、この時は待つ場面だぞ、この時はプレスをかける場面だぞとか、そういうところは常に喋りながら。モリシ、渓太もそうですし、ボランチのところもしっかりファーストディフェンダーがあたりにいって、プレスをかけるシーンはより多く作り出せたと思います」
そうした“気配り”は、試合以外でも表われている。移動の際にはチームを先導したり、トレーニング中には積極的にコミュニケーションを取り、若手の緊張をほぐしたりと、良き兄貴として振る舞っている。ただでさえ試合の間隔が中3日と準備期間が短く、さらに東京五輪世代の選手が半分以上を占める今回は、特にそうした役割は重要になってくるだろう。
「年長者でもありますし、練習やアップで話すようにしています。普段は喋っている人でも、こういう場に来たら、なかなか声を出せなかったりする。そういったところで、話すように促したり、場を盛り上げたり、コミュニケーションを取る“一歩”は気にするようにしていますね」
目立たないながらも、最年長の佐々木の働きは、チームに欠かせないものなのだ。今大会の優勝の鍵は、このキャプテンが握っているかもしれない。
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
目立たないながらも、最年長の佐々木の働きは、チームに欠かせないものなのだ。今大会の優勝の鍵は、このキャプテンが握っているかもしれない。
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)