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【山形】木山体制は終焉を迎えるもJ1昇格への土台は築かれた――転換期にあるクラブの今オフ最大のミッションは?

カテゴリ:Jリーグ

嶋 守生

2019年12月12日

他のクラブが指をくわえて見ているはずはない

12月11日に退任を発表した木山隆之監督。写真:徳原隆元

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 そんな今年の”熱”を来年以降も継続させて再びJ1昇格に勝負をかけたいクラブ側にしてみれば、このタイミングで監督を交代させる理由は見当たらない。

 結果として木山監督の意向もあって退任することになったが、逃した魚は大きいと言わざるを得ないだろう。

 ただ、木山監督が退任しても、この3年間で積み重ねた土台がまだ残っていることも事実だ。特に昨年度と比較して、10得点増、11失点減。得失点差を-2から+19にまで押し上げられたのは、指揮官の手腕だけでなく、昨年からチームに残った主力選手たちの成長と貢献が大きい。

 特に、MFの中村駿、DFの栗山直樹、三鬼海、熊本雄太、GKの櫛引政敏など、木山体制下で伸びた選手が中盤より後ろに多く残っている。前年度から3バックの主力を残したまま戦えたことは、今年前半戦好調だった要因のひとつと言える。今年の昇格争いを経て成長した戦力を少しでも残していければ、来年度昇格争いに参戦するためのベースにできるはずだ。

 しかし、今年のJ1昇格争いで名前も売れ出してきた選手を他のクラブが指をくわえて見ているはずはない。活躍すればJ2からJ1へステップアップするのが当たり前の時代に、多くの選手を残すのは簡単なことではない。
 
 選手たちの多くは、今年盛り上がっていたクラブやサポーターの熱を感じて、常々感謝を述べていたが、それでもステップアップを見据えるのであれば、最終的にクラブに留めておける手段はないだろう。

 ただ、J1昇格争いまで演じて、サポーター人気も高まっている選手たちをクラブが簡単に手放す理由などそれこそない。選手たちへの高い評価は当然必要で、フロントはそこに何より力を注ぐべきだ。

 すでに頭が失われた今、その代わりを探すことも重要だが、まだ残っている身体を維持することは今オフ最大のミッションとなるはずだ。

取材・文●嶋 守生(フリーライター)
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