「欧州の舞台で行けるところまで行きたい」――ブンデス13シーズン目、長谷部誠の矜持

カテゴリ:海外日本人

田嶋コウスケ

2019年12月05日

何ものにも代え難い欧州での経験

アーセナルなどの強敵とも対峙するELで強さを見せつけているフランクフルト。その中心にいる長谷部は、欧州で戦う強き想いを語った。 (C) Getty Images

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 この貴重な勝利で、フランクフルトはスタンダール・リエージュをかわしてグループFの2位に浮上した。最終節のギマラエス(ポルトガル)戦に勝利すれば、自動的に決勝トーナメント進出が決まる。フランクフルトにとって、次戦も重要な一戦だ。

 強い気持ちで臨むのは、長谷部も同じである。18年のロシア・ワールドカップ後に日本代表を引退し、クラブに専念している35歳のベテランとって、ELのような国際舞台でプレーする意義は極めて大きいという。

 昨シーズンのEL準決勝でチェルシーに敗れた後も、「やっぱり、いいですね。またやりたい。個人的には、欧州のこういう舞台でやることや、自分の価値を見出すことにすべてを注いでいるので」と感慨深そうに話していた。欧州強豪クラブとの対戦で得られる経験は、何ものにも代え難いようだ。

 その思いは今シーズンも変わっていない。目指すは、ベスト4まで勝ち進んだ昨シーズンの再現だ。

「昨シーズンは準決勝まで行って、決勝までもう一歩のところまで行けた。あの旅路は、選手だけでなく、クラブにとっても大きかった。夢物語じゃないですけど、フランクフルトのようなクラブは、(簡単に)ヨーロッパリーグやチャンピオンズ・リーグに出られるチームではない。

 そういうチームが準決勝まで行けた。チームだけでなく、街も盛り上がった。それをやっぱりもう一回、今年やりたい。そこまで行きたいという思いがある。アーセナルにとって、ヨーロッパリーグはそんなにモチベーションがないかもしれないけど、僕らにとっては本当に大きな大会。まずは次の試合を勝たないと始まらないです。もう一回、行けるところまで行きたい」

 長谷部の表情と言葉から伝わってきたのは、充実感と向上心だった。堅牢な守備でフランクフルトの最終ラインを支えながら、ELで上位進出を目指す。

取材・文●田嶋コウスケ
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