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「若い奴らが増えた」「今年ダメなら移籍も…」横浜FC、13年ぶりJ1昇格の裏側に見えた意外なサポーター事情と選手たちの率直な想い

カテゴリ:Jリーグ

二本木昭

2019年11月26日

序盤は一進一退の攻防。横浜FCの選手たちの心理状態が体現された展開に

齋藤功が勝負の行方を決定づける2点目。その後は愛媛の反撃を凌ぎつつ、勝利のホイッスルを聞いた。写真:滝川敏之

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 結果として大宮は引き分け、この言葉通りになる展開もあり得たのは暗示的といえば暗示的である。

 サポーターの取材は以上。大勢のメディアが駆けつけほぼ満席となった記者席に戻る。では試合のレポートに移りたい。

 試合はキックオフ直後から一進一退の攻防となる。昇格を決めるため勝利が欲しい横浜FCだが、引き分けでもかなりの確率で2位を確保できるので、リスクマネジメントを忘れて負けることだけは絶対に避けたい。そんな横浜FCの選手たちの心理状態が体現されたようなゲーム展開となった。

 試合が動いたのは32分。中村俊輔が右CKからクロスを中央ゴール前へ供給すると、皆川佑介が倒されPKの判定。愛媛にとってかなり厳しい判定にも見えたが、逆に言えば横浜FCにツキがあった。このPKを皆川自身が沈めて移籍後初ゴールを決めると、自軍ベンチ前に手招きでGK南まで呼び寄せ、イレブン全員での“ゆりかごダンス”。チームのまとまりを思わせるシーンだった。そのまま1-0のスコアのまま、前半終了。

 後半に入ると、すぐに横浜FCが追加点を上げる。52分、左サイドで仕掛けた松尾佑介が中央へ、クロスというより短い横パスを送ると、そこへ猛然と走り込んだのは齋藤功佑。ボールをGKの届かない完璧な位置へと右足で冷静にコントロールした時点で勝負あり。あとは左足を振り抜くだけだった。これでスコアは2-0。13年ぶりの昇格がちらつきはじめる。

 追加点後は横浜FCが何度も愛媛ゴールに迫り押せ押せの展開に。3点目は時間の問題に思われたが、愛媛も意地を見せる。65分、西岡剛のスルーパスに反応した有田光希が、GKと1対1に近い形で抜け出すがシュートは枠を捉えられず。さらに67分、右サイドから長沼洋一が正確なクロスを送るとファーに走りこんだ神谷優太がフリーでヘディングシュートを放つもボールはバーを叩く。その後は逆転を目指して愛媛が人数をかけて攻めてくると、横浜FCはカウンターを狙うという展開に。しかしスコアは動かず、87分に三浦知良が投入されるとスタンドがこの日一番の盛り上がりを見せたのは、すでに多数のメディアが報じたとおり。

 三浦の途中出場から3分後、時計は90分を回り3分のアディショナルタイムに突入する。点差は2点。大宮は金沢と引き分けている。大丈夫だ。もうなにも起こらない。そして試合終了のホイッスルが三ツ沢に鳴り響く。この日集まった12,937人の観衆の多くが立ち上がり、歓喜のJ1昇格の瞬間を迎えたのだった。
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