グリエーズマンがバルサで輝けないのは、メッシとの不仲が原因ではない【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年11月21日

アンリも語ったバルサスタイルへの適応の難しさ

ネイマールの後釜として期待されたコウチーニョは、本領を発揮できないまま1年半でレンタルへ。(C)Getty Images

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 ただこのバルサスタイルへの適応の難しさは、過去に多くの新戦力が直面したテーマでもある。現にフランス代表の先輩でもあるティエリ・アンリもあるインタビューでこう語っている。

「(バルサに加入した)30歳という年齢でフットボールを学び直す必要があった」

 グリエーズマンの低空飛行が続く限り、これからも巷ではその要因として様々な噂が掻き立てられるだろう。たしかにグリエーズマンはファッションセンスもヘアスタイルも独特で、チーム内では「目立ちたがり屋」と呼ぶ者もいる。またつい最近、ジェラール・ピケがネイマールの復帰をサポートするためにベテラン選手の間で話し合って契約の見直しをフロントに提案したことを暴露した。
 
 そのネイマールの抜けた巨大な穴を補填するため、バルサは昨年の夏と冬に、ウスマンヌ・デンベレとフィリッペ・コウチーニョを立て続けに獲得した。しかしイレギュラーなプレーを繰り返す前者も、今夏にバイエルン・ミュンヘンにレンタルで放出された後者も、バルサで確固たる居場所を確保できないままだ。そこで第3の刺客として送り込まれたのがグリエーズマンだった。

 メッシという唯一無二の存在がいるチームにいかに適応して、存在感を発揮するか。幼少期に「背が低い」という理由でフランスのクラブへの入団をことごとく断られた末に、祖国を飛び出してレアル・ソシエダの下部組織に加入し、その後も様々な試練を乗り越えて現在のステータスを勝ち取ってきたグリエーズマンにとっても、巨大な挑戦である。

文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
 
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