いないなら大胆に試していくしかない
攻守に優れたサイドバックはそう簡単に生まれてくるものではないし、森保監督の好みもあるだろうが、黙って指をくわえて時間をやり過ごしていくわけにもいかない。
いないなら大胆に試していくしかないだろう。
次のベネズエラ戦、そして12月にはEAFF E-1(東アジア選手権)という大会がある。とりわけE-1は来年のワールドカップ最終予選に向けて選手を試すには絶好の大会だ。海外組が招集できないので、必然的に国内組中心になる。ザッケローニ監督の時も2013年の東アジアカップで若手選手を試し、ここから森重真人、山口蛍らが代表にすくい上げられ、最終的にブラジル・ワールドカップのメンバー入りを果たし、主力選手に成長している。
いないなら大胆に試していくしかないだろう。
次のベネズエラ戦、そして12月にはEAFF E-1(東アジア選手権)という大会がある。とりわけE-1は来年のワールドカップ最終予選に向けて選手を試すには絶好の大会だ。海外組が招集できないので、必然的に国内組中心になる。ザッケローニ監督の時も2013年の東アジアカップで若手選手を試し、ここから森重真人、山口蛍らが代表にすくい上げられ、最終的にブラジル・ワールドカップのメンバー入りを果たし、主力選手に成長している。
現在、メンバーにコンスタントに入っている選手はもちろん、新しい選手をどんどん試してほしい。今回、初招集した進藤亮佑(札幌)、あるいは左利きの松原后(清水)、永戸勝也(仙台)、東京五輪世代からも岩田智輝(大分)、原輝綺(鳥栖)らの起用があってもいい。進藤や松原らが出場チャンスを得ることができれば、目の色を変えてポジションを取りにいくだろう。そういうギラギラした存在感がチームをより活性化していく。
キルギス戦を見ているとチームは高い完成度を見せたアジアカップから少し煮詰まっているというか、停滞期に入っているように見える。ここに大迫や久保建英、冨安健洋がいないからとかではなく、そういうムードはなんとなくチームの戦いから感じられるものだ。
森保監督の選手選考には、それぞれのポジションに確固たる軸があり、特に最終ラインは守備に対する要求が高いので攻撃的なサイドバックの選手にはハードルが高い。
だが、無風聖域をなくしていくことでチームはさらに成長していける。まだ声がかからない選手は無風域に大きな風波を起こすようなプレーを見せてほしい。今の日本代表をより強くさせるためには、そういう選手たちによる突き上げと新陳代謝が常に必要だ。
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)