「全く知らなかったのだが…」なぜペップは右SBのウォーカーをGKとして送り込んだのか?

カテゴリ:メガクラブ

サッカーダイジェストWeb編集部

2019年11月09日

「その勇気と野心がチームを助けた」と賛辞

本職ではないGKを見事にこなしたウォーカーをグアルディオラは笑顔で称えた。 (C) Getty Images

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 世界中で話題を集めた采配を、ジョゼップ・グアルディオラが振り返った。

 事の発端は、現地時間11月6日に行なわれたチャンピオンズ・リーグのグループステージ第4節、アタランタとのアウェーマッチでマンチェスター・シティのGKクラウディオ・ブラーボが退場してしまったことにあった。

 1-1で迎えた81分、アタランタのカウンターを受けたシティは、アレハンドロ・ゴメスのスルーパスに反応したヨシプ・イリチッチに高く押し上げていた最終ラインの裏を突かれてしまう。その時だった。窮地を脱そうと素早く飛び出したブラーボが、スロベニア代表FWを倒してしまったのである。

 これでブラーボは一発退場。すでに筋肉トラブルでハーフタイムに守護神エデルソンを下げていたため、ベンチにGKは不在……。このピンチにグアルディオラ監督が送り込んだのは、右サイドバックが本職のカイル・ウォーカーだった。

 リャド・マハレズとの交代で、GKグローブを身に着け、神妙な面持ちでピッチに立ったウォーカー。いきなりブラーボの犯したファウルでアタランタに与えたFKのピンチとなるが、名手ルスラン・マリノフスキの左足から放たれた鋭いボールを、一度ははじきながらも何とかキャッチし、ピンチを凌いでみせた。

 代役を見事にこなしたウォーカーの活躍もあり、試合は1-1で終了。シティは数的不利と本職のGKが不在という窮地を切り抜け、1ポイントを持ち帰ったのである。
 なぜ、スペイン人指揮官は咄嗟にウォーカーをGKとして送り込んだのか。試合後に、次のように理由を説明した。

「我々はいままで全く知らなかったが、どうしようかと話していたときに、GKコーチのチャビ・マンシシドールが言ったんだ。彼は勇気があるし、素早さがあるからってね。だから、『そうしよう』と言ったんだ」

「ウォーカーがゴールキーパーだった時、枠内シュートを1本しか受けなかったことはラッキーだった」と振り返ったグアルディオラは、それでも慣れないGKとしての仕事を見事にこなしたイングランド代表DFへの労いを忘れなかった。

「だけど、その勇気と野心があのポジションでチームを助けることになったと、彼を祝福したいね」

 世界を賑わせた交代策は、GKコーチの助言によるものだったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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