まさにチームの“へそ”となって
俊輔は、中盤のやや深い位置にとどまり、そこまで広範囲に動かず、まさにチームの“へそ”となって、周囲を活かすパスを供給した。本来は、ひとつ高い位置、トップ下で精力的に動き回り、ボールに触る回数を多くして、決定的な仕事に関与するプレーを最大の強みとするが、今は“一歩引いて”、チーム全体を俯瞰するような仕事に徹している。
自分のエゴを押し通す気はない。あくまでもチーム戦術を最優先に考えて振る舞う。そのなかで、いかに自分の“色”を出すか。自分にしかできないプレーでアピールするか。
そのひとつが、東京V戦ではゴールという形で表現された。自慢の左足で繰り出した目の覚めるようなミドルシュート。低く抑えられた弾道が、ゴールに向かって一直線に伸びていく。コース、スピードとも申し分なかった。東京VのGK上福元直人もしっかり反応していたが、弾き返すことはできなかった。
自分のエゴを押し通す気はない。あくまでもチーム戦術を最優先に考えて振る舞う。そのなかで、いかに自分の“色”を出すか。自分にしかできないプレーでアピールするか。
そのひとつが、東京V戦ではゴールという形で表現された。自慢の左足で繰り出した目の覚めるようなミドルシュート。低く抑えられた弾道が、ゴールに向かって一直線に伸びていく。コース、スピードとも申し分なかった。東京VのGK上福元直人もしっかり反応していたが、弾き返すことはできなかった。
今年7月にジュビロ磐田から完全移籍で加入後、今回の東京V戦を迎えるまで、俊輔はリーグ戦で5試合に出場。そのうち、スタメンで出た2試合はいずれも0-0のスコアレスドローに終わっている。負けはしないが、勝てていない。そうした事実に、少なからず思うところはあったのではないだろうか。
東京V戦でようやく巡ってきた先発のチャンス。もう無駄にはできない。これだけの名手でも重圧を感じていたようだが、三度目の正直で、自らの存在価値を証明してみせた。
J2リーグは残り4試合。熾烈な昇格レースが続くなかで、日本が誇る稀代のファンタジスタのさらなる活躍を期待したい。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
東京V戦でようやく巡ってきた先発のチャンス。もう無駄にはできない。これだけの名手でも重圧を感じていたようだが、三度目の正直で、自らの存在価値を証明してみせた。
J2リーグは残り4試合。熾烈な昇格レースが続くなかで、日本が誇る稀代のファンタジスタのさらなる活躍を期待したい。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)