「見苦しいかもしれないけど」2試合連続ベンチ外の中村俊輔は今、何を思う?

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2019年10月21日

実際の試合をイメージしながら、一つひとつのプレーを丁寧に

コンディションは悪くなく、モチベーションも高い。取材当日のミニゲームでも、俊輔はアグレッシブなプレーを見せていた。写真:滝川敏之

画像を見る

 もう、1か月近く、実戦から遠ざかっている。

 最後にピッチに立ったのは、9月15日のJ2リーグ32節・大宮戦。0-0のスコアレスドローに終わったこの試合に先発フル出場した横浜FCの中村俊輔は、その後の3試合(33節から35節)はベンチ入りも出場なし、続く36節・金沢戦、直近の37節・京都戦では、ついに試合登録18人のメンバーからも外れた。

 今夏にJ1のジュビロ磐田から横浜FCに新天地を求めた。移籍当初は少なからず出場機会を得ていたが、それでも当時から「すでにチームはでき上がっているから」と、俊輔はシーズン途中の移籍の難しさについて言及していた。

 現状は、レギュラーを奪うどころか、メンバー入りさえ厳しい状況だ。コンディションに問題があるわけではない。シンプルにチーム内の競争で勝てていない。

 横浜FCで俊輔に与えられている役割は、こだわりのあるトップ下ではなく、ボランチ。攻撃だけでなく、守備のタスクも重視されるポジションで、まずはチーム戦術をしっかりと体現したうえで、自分の“色”――より創造的なプレー――を表現しようと試行錯誤している。

 実戦から遠ざかれば、感覚も鈍化していく。そうならないよう、トラップにしろ、単純なパスにしろ、俊輔は実際の試合をイメージしながら、一つひとつのプレーを丁寧にこなしていく。いつ出番が来てもいいように、準備を怠らない。熾烈な昇格レースに挑むチームで、どんな貢献ができるか。メンバー入りのためにどうアピールするか。

 常に思考を巡らせて、トレーニングに励む日々。思うように試合に絡めず、苦しい時間が続いているが、京都戦翌日の練習後、俊輔は「面白いよ」と笑顔を見せる。

 投げやりになっているわけではない。ベンチにも入れない現実から目を背けず、今の中村俊輔がどうなっていくか、自らの難局をどう乗り切るかを、自分自身が期待しているのだろう。モチベーションは、むしろ高いと言ってもいい。

【横浜FC練習PHOTO】好調なチームを支える3人のレジェンド!
【関連記事】
【横浜FC】自慢の配給力をどう活かす? 中村俊輔が考える“ボールの握り方”
【横浜FC】ボランチでフル出場の中村俊輔。「まあまあ頑張ってんじゃん」と笑顔で自己評価
「そういう自分を確かめたい」41歳となり、現実を受け入れる中村俊輔の願いとは?
さすがの中村俊輔も緊張する!? “キング・カズ”とチームメイトになって思うこと
こだわりのあるトップ下ではなくボランチ? 現在の心境について中村俊輔が語る

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ