プレッシャーは日に日に増しているが…
しかし、世間の喧騒をよそに、本人は常に落ち着いた様子だ。移籍先については、レーブのアドバイスも参考にしているとのことで、「代表監督は経験豊富な人だ。そんな彼の助言を聞くのは悪いことではない。彼だけではなくて、他の人にも相談している。でも、最終的に決めるのは僕自身だから」と語っている。
ミックスゾーンでの対応も手慣れたものだ。決して虚勢を張らず、質問者の問いかけにストレートに答える。先日のアルゼンチン戦でも押し掛ける取材陣に対して、慌てることなく対応していた。
「チームのパフォーマンスに関しては良かった。今日は前半でアルゼンチンを追い込み、ボールを奪った後にすぐに攻撃へと繋げることができた。いいゴールチャンスも作れたけれど、僕らのポテンシャルはもっともっと上にある。より賢く、よりインテリジェントにプレーしたい。
個人としては、試合ではボールをどんどん要求しようとしている。いいプレーもあったし、時間が経つごとに良くなっているという実感はある。ただ、3試合の先発に満足せず、やらなければいけないことはまだ山積みだ」
ミックスゾーンでの対応も手慣れたものだ。決して虚勢を張らず、質問者の問いかけにストレートに答える。先日のアルゼンチン戦でも押し掛ける取材陣に対して、慌てることなく対応していた。
「チームのパフォーマンスに関しては良かった。今日は前半でアルゼンチンを追い込み、ボールを奪った後にすぐに攻撃へと繋げることができた。いいゴールチャンスも作れたけれど、僕らのポテンシャルはもっともっと上にある。より賢く、よりインテリジェントにプレーしたい。
個人としては、試合ではボールをどんどん要求しようとしている。いいプレーもあったし、時間が経つごとに良くなっているという実感はある。ただ、3試合の先発に満足せず、やらなければいけないことはまだ山積みだ」
しかしながら、規格外のプレーを披露するあまり、レバークーゼンはそんなハベルツのパフォーマンスに大きく”依存”している。そのため、ハベルツの調子が上がらなかった10月初旬はポイント獲得が伸び悩み、代表ウィーク明け第8節のフランクフルト戦も落としてしまった。
同じような立場で、将来有望な若手として公私ともに仲のいいユリアン・ブラントは今夏にドルトムントへと去った。ハベルツの両肩にのしかかるプレッシャーと期待は日に日に増している。
だがそれに潰されるつもりも、怯えるつもりもなさそうだ。あくまでも自分の成長に必要なプロセスとして向き合う姿が印象的に映る。
22日には、CLの第3節を迎え、レバークーゼンはアトレティコ・マドリーのホームに乗り込まなければならない。グループリーグではここまで勝点0ポイントで最下位と苦しんでおり、簡単に抜け出せないかもしれない。それでも、この困難を乗り越えた時こそ、ハベルツは若手という枠を飛び越え、名実ともにトップスターになるはずだ。
筆者プロフィール/中野吉之伴(なかのきちのすけ)
ドイツサッカー協会公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に「サッカー年代別トレーニングの教科書」「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」。WEBマガジン「中野吉之伴 子どもと育つ」(https://www.targma.jp/kichi-maga/)を運営中。