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【セルジオ越後】VAR導入はメリットばかりではない。レフェリングの質が落ちるリスクすらある

カテゴリ:Jリーグ

連載・コラム

2019年10月01日

レフェリーに対する新しいルールを作ったほうがいい

レフェリングの質が低下するリスクや、試合が度々途切れて選手の集中が切れる恐れも……。そうした問題を改善していく工夫が必要になる。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 VARはあくまで“アシスタント”なのであって、できるだけ使わないのが最も望ましいという認識でいたほうがいいね。誤審を何回やってもVARに助けられていると、甘えてしまう。人間というのはそういう生き物だからね。なにかしらの圧力をかけなければレフェリングの技術レベルは上がらないと思う。
 
 それにレフェリーのジャッジに対する批評は間違いなく減っていくだろう。今ダゾーンで放送されているジャッジリプレイの番組もなくなってしまうかもしれない。そうやってジャッジを議論する機会が減ってしまっては、ますますレフェリングの質は落ちていく一方だよ。
 
 だからこそ新しいルールを作ったほうがいい。たとえば、VARを通してもミスが少ないレフェリーには何かしらのステータスを与えたり、選手の累積警告と同じで、誤審が判明したら、回数に応じて一定期間の割り当て停止にしたりするとかね。さらには、レフェリーだけが映像を確認するのではなく、電光掲示板に映して、観客も納得できるようにする。“ガラス張り”にしてレフェリーに監視されているという意識を持たせることも効果的なのではないかな。
 
 そして、もうひとつのデメリットは、試合が度々止まってしまって、なかなか進まないことだ。これはすでにイタリアなど欧州などでも騒がれている問題でもある。
 中継に関しては大した支障はないかもしれない。幸いJリーグを放送しているダゾーンは、テレビのように枠が厳しく決まっているわけではなく、ある程度放送時間を延ばせるだろうからね。
 
 だけど、肝心の選手たちはどうだろうか。すぐに試合の流れが途切れてしまうから、集中が切れてしまう恐れがある。そう考えると、本当に「選手ファースト」と言えるのかな。
 
 これ以外にも導入後に色々と問題が噴出しそうだ……。実際すでにVARが取り入れられているルヴァンカップでも、色々と波紋を呼んでいるよね。もっとも、新しいシステムには、やってみなければ分からないことがたくさんある。良い方向に転ぶように、少しずつ課題を改善していく必要があるということだ。
 
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