前半戦は快進撃も…大分の躍進は止まったのか? 勢いを取り戻すためのキーマンは…

カテゴリ:Jリーグ

古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

2019年09月04日

後半戦のキーマンになるのは…

約5か月ぶりに復帰した伊佐(18番)。今後の活躍に期待したい。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 大分は個の能力に頼らずに、ひとりが欠けても安定したサッカーをJ2時代から披露していた。しかし、開幕戦の2ゴールなど前半戦で8ゴールを奪い、大分の躍進の象徴となった藤本の移籍はやはり大きい。片野坂監督はスコアレスに終わった松本戦後に「藤本が抜けて得点力の部分に少し物足りなさを感じている」と話していた。

 得点力のある藤本を失ったことは痛いが、なによりストライカーがピッチに不足しているのではないか。前半戦は藤本をトップにオナイウ阿道をシャドーに起用し、ストライカータイプが2枚だった(もう1枚のシャドーはパサーの小塚和季)。一方で後半戦はオナイウをワントップに、シャドーには小塚とボランチを主戦場にしていたティティパンを起用することが多い。ストライカータイプはオナイウの1枚だ。

 もちろん小塚は決定的なパスを出せ、ティティパンはフィジカルに優れていてボール奪取が魅力。ただ、藤本とオナイウのストライカータイプを2枚同時に起用していた時と比べて、オナイウ、小塚、ティティパンの3人は“得点を奪う”という能力だけでは劣る。サイドを崩してクロスを上げてもボックスに入る枚数が少ないのだ。
 
 その課題をどう解消するか――。キーマンにFWの伊佐耕平を推したい。
 
 伊佐は昨季のリーグ戦で34試合に出場。二桁得点を挙げた4選手(藤本/26試合・12得点、馬場賢治/31試合・12得点、後藤優介/28試合・10得点、三平和司/30試合・10得点)など、前線の選手の中では誰よりも出場機会が多かったのだ。得点数こそ4ゴールと物足りなさが残ったものの、前線からのチェイシングやポストプレーなどチームへの貢献度は高かった。
 
 伊佐は3月13日のルヴァンカップ・名古屋戦で左膝軟骨損傷を負い、全治4か月と診断されていて、8月31日の松本戦でようやく今季のリーグ戦で2試合目の出場を果たした。そして、そのゲームでは早速味方を活かす動きやポストプレーなどで持ち味を発揮した。
 
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