中山やレアンドロ・ドミンゲスなど、怪我人が出てきたのが気がかりだが…
こうした全方位的な横浜FCの攻撃に対し、ゴール前でファウルをしようものなら、右利きのL・ドミンゲス、左利きの中村俊輔という、J2では抜群の、いやJ全体でも屈指のフリーキックの名手がゴールを狙う。守っている相手GKは頭を抱えることだろう。
27節こそ守りの固い水戸を相手に、11節・柏戦以来となるスコアレスでドローとなったが、コンスタントに2、3点奪える攻撃に関して、選手も自信を深めているようだ。
「今は、点が取れない気がしないのでは?」という質問に対し、否定する選手はいない。長年このクラブを取材してきたが、間違いなく歴代最強の陣容だろう。
中山やL・ドミンゲスなど、怪我人が出てきたのが気がかりだが、ベンチにはスタメンと遜色ない活躍が期待できるFW陣が揃う。
ポテンシャルの高さを感じさせた草野侑己、献身的なプレーでチームを鼓舞する瀬沼優司、わずかな出場時間で重要なゴールを奪える戸島章など今後も楽しみだ。
選手層という点で話をすれば、3位で終えた昨季の戦力をほぼ残留させ、さらにその上に、前述した中山、松尾、斉藤光、皆川、中村のほか、DFの伊野波雅彦や袴田裕太郎、MFの松浦拓弥など、主力級の選手が加わった。2~3人が怪我をしても戦いぶりにブレが生じないほどに戦力は底上げされている。
――機は熟した。
横浜FCの反撃が始まる。
取材・文●二本木昭(フリーライター)
【斉藤光毅PHOTO】交代後1分でゴール!はじける笑顔の「喜び写真」はコチラでチェック♪